市場にポスト安倍の不安
こうした状況を受けて、市場でも安倍4選論は後退し、ポスト安倍が意識されるようになりました。
それでも、具体的な後継者が見当たらない現状では、市場もすぐに安倍政権が変わるところまでは想定していません。官房長官が苦境にあって選挙資金集めが難しい中では、解散総選挙も難しいとの見方も確かにあります。
しかし、先週は安倍総理と公明党幹部が密会していたようです。あえて解散総選挙の打診をした可能性も考えられます。桜の問題で追い込まれただけに、選挙に打って出て、これで勝てば「国民の信を得た」として無罪放免、と切り抜けたい思いもあるでしょう。
野党の結束がよほど進まなければ、選挙で勝てるとの計算があるのかもしれません。
もし選挙に出るなら、今国会会期中(9日まで)に「解散」を打つ可能性があります。そして選挙資金集めのために「仕手株」を動かしてくる可能性もあります。
「桜」問題を機に、内閣支持率も低下しています。十分な選挙資金を持たないまま選挙を強行して、議席を大きく減らせば、結局安倍総理退陣に追い込まれる可能性もあります。
何のレガシーも残さない政権と言われながら、この7年間、株だけは押し上げて支持率を維持してきただけに、「株のアベノミクス」を失うことになると、市場にも大きな動揺が走るのではないでしょうか。
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- アベノミクスの土台が崩れそう(12/2)
※本記事は有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2019年12月2日の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『マンさんの経済あらかると』(2019年12月2日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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金融・為替市場で40年近いエコノミスト経歴を持つ著者が、日々経済問題と取り組んでいる方々のために、ホットな話題を「あらかると」の形でとりあげます。新聞やTVが取り上げない裏話にもご期待ください。