ゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)がよく当てはまる条件とは?
ゴールデンクロス(GC)
ゴールデンクロスとは、2本の移動平均線を見たときに、計算期間の「短い移動平均線」が「長い移動平均線」を下から上に抜けることを言い、買いシグナル とされます。ただし、株価・短期移動平均線・長期移動平均線のすべてが上昇しているときの方が、買いシグナルの当てはまりがよいみたいです。
デッドクロス(DC)
デッドクロスはゴールデンクロスの反対で、「短期の移動平均線」が「長期の移動平均」を上から下に割り込むことを言い、売りのシグナルとされます。これも、株価・短期移動平均線・長期移動平均線のすべてが下降している時の方が当てはまりがよいようです。(図3・図4 参照)
移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロスを「買いシグナル」「売りシグナル」とするときに注意が必要なことは、移動平均を使った指標は常に「遅行性」がある、つまり「シグナルが遅れる傾向にある」ということです。この「遅行性」を補うために、ゴールデンクロスやデッドクロスではなく、移動平均間の「差=乖離(かいり)」の変化を見るという方法もあります。それでも「デッドクロス」になると思ったら急反発して「ダマシ」となるようなことも多く、これらの移動平均線のクロスは「売り買いのシグナル」ではなく、「トレンドの変化」を確認するツールとして使用した方がよいかもしれません。
今回は移動平均線について簡単に述べました。他にも指数平滑移動平均線(MACDの元になるもの)や「高値・安値移動平均線」など、移動平均線を使ったツールは数多く存在します。ただ、単純に毎日の引け値の「移動平均線」だけでも十分活用するに値します。日々の株価動向に惑わされないためにも、トレンドの方向を見るうえでも非常に有効な方法なので、ぜひ移動平均線に注目してみてください。
『投資の視点』(2016年3月8日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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