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アベノミクス相場崩壊、3つの予測シナリオ~日経1万円割れ、1ドル90円も=斎藤満

3.中国発の外的ショック~日経1万円の大台割れ、1ドル90円も

そして3つ目が、外的ショックによる上昇相場の終焉で、そのきっかけは米国の利上げ継続と中国経済のハードクラッシュになるのではないかと見ます。

特に米国の勢力図が中国覇権を警戒し、中国にハードな態度をとるネオコン勢力が維持される場合にこのリスクが高まります。

この危機が露呈すると、リーマン危機以来のショックが世界市場を襲い、日本もこれに巻き込まれることになります。

■米追加利上げを引き金とする中国ショック

早ければこの秋にも中国ショックが生じ、日経平均は短期間に昨年のピークから半値となる1万円まで下げ、ドル円は90円あたりまで円高になる可能性があります。

きっかけは米国が9月に今年2度目の利上げを行い、中国から大量の資金流出が起こることです。人民元の下げを狙った欧米ファンドが売り攻勢に出て、中国政府は為替介入でしのごうとしますが、外貨準備がかつての半分の2兆ドル近くまで減少して防戦しきれなくなる可能性があります。

人民元の下落は、中国の外貨建て債務の返済負担を高め、中国国有企業が債務の返済困難に陥り、中国の債務危機が金融危機に発展する懸念があります。

米国がCFR主導であれば、中国への配慮からFRBも無理な利上げを避けるでしょうが、ネオコン主導の米国ではむしろ利上げを対中戦略のカードとして使う可能性さえあります。

■原油・資源価格の下落

人民元の下落自体が昨年夏以降と同様に世界の株式市場を揺さぶりますが、同時に中国経済のクラッシュは原油価格など資源価格の一段下落を招き、ロシアやブラジル、ベネズエラなどの経済に大きな打撃となり、ジャンク債市場では債務不履行が広がり、オイルマネーの縮小で、主要国の株や債券も売られます。

リーマン危機の際には中国が4兆元の景気支援策を打ち、欧米の危機を救った面がありますが、今の世界にはこれに代わる救世主が見当たりません。金融財政面からの危機対応力も低下しています。

IMFは人民元が今年10月からSDRの構成通貨に加わることを承認しました。それまでに為替や資本の自由化を進める必要があり、そこを欧米ファンドが衝いてくるのではないかと見ます。

第1の「アベノミクス行き詰まり」シナリオはすでに始まっているともいえますが、今後市場に広く認識される過程ではさらにボディブローのように効いてきます。

第2と第3のケースは今年中にも起こりうるもので、とりわけ最後の中国を巻き込んだ外的ショックはマグニチュード9近い破壊力を持つのではないかと思います。心の準備が必要ではないでしょうか。

【関連】3人の“黒船”が演出する「アベノミクス第3幕」(強気論)

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金融・為替市場で40年近いエコノミスト経歴を持つ著者が、日々経済問題と取り組んでいる方々のために、ホットな話題を「あらかると」の形でとりあげます。新聞やTVが取り上げない裏話にもご期待ください。

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