タンス預金している場合ではない
ブリッジウォーターは約160B$の資産を運用している。投資家はタンス預金している場合ではない。
彼は2018年の時点で、「株価が上昇しているので、タンス預金をしているのは馬鹿みたいに感じるだろう」と公言していた。
金投資を勧める一方で、「ビット・コインのような投機は避けよ。あまりにも価値の変動が激しいではないか!」と警告。
「マネーには2つの目的があり、取引の仲介と資産保全である。ビット・コインは、どちらにも向いていない」と語った。
出典:Ray Dalio at Davos: ‘Cash is trash,’ as everybody wants in on the 2020 market(2020年1月21日配信)
ゴールドを保有資産のトップに置くべき
今年は不況突入にはならないと見ており、今後の投資は2020年以降を見据えるべきと考えているようだ。
「(不況突入は)次の大統領の任期中に起きるだろう。効果的な金融政策は無いだろうし、人々はお互いの首を絞めるようになるので、それが心配だ」とも述べた。
連銀はもはや、利下げでは米国経済を刺激できないだろうと見ており、「利下げを続けるだろうし、その上、政治家の意見分裂は大きくなれば、経済は元に戻らないだろう。世界の中央銀行がこの不況を元に戻せないと思えるので、今後の数年間は、ゴールドを保有資産のトップに置くべきだ」と語った。
これは、連銀や他の中央銀行が、物価を上昇させることに力を注いでおり、主要新興国の中央銀行が金利を昔のようなレベルにすることができないからだ。
「マネーの増加発行をすれば、財政赤字が自はドンドン大きくなり、将来、資産保全には何が良いかを投資家達は考え始めるだろう。マイナス金利の国債や目減りする銀行預金となれば、人々の考え方にに大きな枠組みの変化が起きるだろう」。
出典:Ray Dalio at Davos: ‘Cash is trash,’ as everybody wants in on the 2020 market(2020年1月21日配信)
まさに御託宣の通りでしょう。
この低金利で、米国の企業群はこぞって大手銀行から低金利融資を受けています。また、つなぎ融資、借り換え融資で実質的に返済ができていない危ない企業も数多く存在しています。
ここで金利を元の姿に戻せば、利上げをすれば、かなりの企業が倒産になるでしょう。低金利や、特にマイナス金利から抜け出す方法は無いのです。
ダリオ氏は、紙幣の増発で米ドルの値打ちは下がり、現金を保有する利点は無いのだから、今の間にリアル・マネーを保有すべきだと語ったのです。
<初月無料購読ですぐ読める! 2月配信済みバックナンバー>
※2020年2月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
・タイ新車販売及び輸出実績:2019年12月/ファッション専門チェーン:4分の1閉店(2/6)
・TI社:合理化と云う名前の首切り(2/5)
・ボーイング社:これじゃ夢も希望も無い(2/4)
・ヘッジファンドの大親分の考えている事(2/3)
・武漢発コロナ・ウィルス(2/2)
→いますぐ初月無料購読!
※本記事は、『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』2020年1月29日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による