リーマンショック時の株式市場の様子
続いてリーマンショック前後を見てみます。
ドットコムバブルが崩壊し長い時間をかけて株価が底をついてから、長い時間をかけて緩やかに上昇していた株価ですが、2007年後半のリーマンブラザーズの崩壊から始まる一連の負の連鎖で、株式市場がパニックになりました。
2009年の前半には株価が下げ止まり、その後は右肩上がりで回復してきています。その後は多少の上下はあるものの、今回のコロナショックが起こるまでトレンドとしてはずっと右肩上がりを続けてきた、というのが時系列での推移になります。
リーマンショックの特徴としては、株価が短い期間で急激に下落し、かつ上昇に転じた後は戻るまでは一定の期間を要しました。しかし比較的早いペースで株価が上昇し続けた印象がとても強くあります。
株式市場が回復までにかかる日数の平均
では過去の例も含めて、経済ショックが起こった場合に株価が下落しきるまでにかかる日数と、回復しきるまでにかかる日数を整理してみましょう。
こちらはbearmarket(20%以上株価が落ちたケース)を整理したものになります。
上から順番に、
・2018〜2019年の経済ショック
・2011年の経済ショック
・リーマンショック
・ドットコムバブル崩壊
という具合になっています。
上の2つの経済ショックに関しては、一番右端の「Number of Days」という項目に記載されている、「株価がピークから底に到達するまでの日数」と、「底から元に戻るまでの日数」が総体的に短いことが読み取れるかと思います。
2018年や2011年のケースは、リーマンショックやドットコムバブル崩壊といった名前こそ付いていませんが、株価が2割も落ちる非常に大きな下落が起こっています。別の考え方をすると、2割程度の下落であれば数年に一度は起こるものだ、と考えても良いのかもしれません。
一方で、リーマンショックやドットコムバブルの崩壊のような大きな経済危機の場合は、株価が下落しきるまでにかかった日数がリーマンショックで518日(約1年半)、ドットコムバブルで930日(約2年半)。株価が元に戻るまでにかかった日数がリーマンショックで1,481日(約4年)、ドットコムバブルで1,695日(4年半以上)といった具合に、非常に長い期間をかけて株価が下落、上昇するということが特徴です。