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日本は原発に再び命運を賭すか?菅政権「温室ガス実質ゼロ」宣言の意味=澤田聖陽

原子力発電の稼働を高めなければ達成は不可能

日本人は、福島原発事故の件もあり、現状では原子力発電に対してかなりのアレルギーがあると思います。

2019年の日本における原子力発電による発電の比率は、前年の4.7%から増えたものの、全体の6.5%に留まっています。未だに多くの原子力発電所が止まったままなのはご存じのとおりです。

ちなみに2019年データで見ますと、火力発電の割合は75%、自然エネルギー(再生可能エネルギー)の割合は18.5%となっており、火力発電の比率が引き続きかなり高い状況にあります。

個人的な考えでは、原子力発電の稼働を高めなければ、おそらく2050年のGHG排出量ゼロは不可能だと考えています。

一方、原子力発電は核のゴミの問題があります。

原子力発電を拡大してGHG排出量を減らすのか、原子力発電よりも火力発電の方がリスクを考えるとましなので、火力発電をベースとするかは意見が分かれるところです。

日本では、感覚的で明確に裏付けるデータがありませんが、おそらく後者の意見が現状では多いのではないかと思います。それだけ福島原発のトラウマは大きいのだと思います。

環境活動家の一部の人は、太陽光や風力等の再生可能エネルギーだけで全電力が賄えるという人がいますが、これについては前述の通り、私はかなりの技術革新がなければ無理だと考えていますし、2050年までの30年間で可能かと言えばかなり疑問です。

そうしますと2050年GHG排出量ゼロを実現する為には、原子力発電の再稼働が必要という結論になるでしょう。

国民の理解を得るのは難しい

今回の所信表明演説では、「安全最優先で原子力政策を進めることで安定的なエネルギー供給を確立する」という発言がありましたが、2050年に原子力発電の割合をどれぐらいに見積もっているかは具体的には話されませんでした。

日本は、他の先進国に比べると原子力発電を拡大する(再稼働する)には、国民のかなりの抵抗があると考えられ、難しい舵取りが求められます。

火力発電も進化しており、CO2排出量も昔よりは大幅に減っています。

個人的な意見としては、原子力発電を再拡大するよりも、火力発電と再生可能エネルギーを併用しながら、将来的には原子力発電は無くしていくのが良いと考えています。

たしかに地球温暖化問題は対処しなければいけない問題ですが、原子力発電の何か起こった時のリスクは甚大ですし、前述のように核のゴミの問題もあります。

そうしますと再生可能エネルギーの技術革新をできるだけ早く実現することによって、GHG排出量ゼロを実現するしかないということになります。

Next: 原発再稼働が前提の菅政権、達成のための現実的な施策とは?

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