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「本当に住みやすい街」2年連続首位の川口市民が恐れる“武蔵小杉の二の舞”と2021年問題

東京とその近郊1都3県の「本当に住みやすい街」ランキングが発表され、2年連続で埼玉県の川口が1位に選ばれたことが話題となっている。

このランキングは、国内最大手の住宅ローン専門金融機関であるアルヒ株式会社が毎年発表しているもの。同社のリリースなどによると、1位に選ばれた川口は、東京駅へのアクセスに便利な京浜東北線沿線で、東京都北区にある赤羽駅とは県境を跨いで隣の駅だが、中古マンションが赤羽周辺よりも2割~3割程度安いとのこと。

また、赤羽駅乗り換えで埼京線を利用すれば、池袋駅までは約20分、新宿まで約25分というアクセス面の便利さなども評価されたという。

山手線沿線やそれより内側の街は皆無

1位の川口以下では、2位に西武池袋線沿線の東京都練馬区の「大泉学園」、3位にはJR東海道線沿線にある神奈川県藤沢市の「辻堂」と、関東在住者以外だとあまり馴染みがなさそうな街がランクイン。

ベスト10に入った街の顔ぶれを見ると、東京23区が4つ、多摩地区が1つ、埼玉県が2つ、神奈川県が2つ、千葉県が1つという内訳で、いずれも都心からだいたい西側が多く、新宿や池袋といった大ターミナルに好アクセスな街が揃って上位に入る。

いっぽうで、23区内の街が4か所ランクインしているが、よく見てみると山手線沿線やそれより内側の街は皆無。この手の他のランキングだと入りがちな、これらの街が選ばれなかった理由に関しては、一部報道によると「データを基に、理想でなくその場所で生活するという視点から選んだ」とのこと。

まさに「理想と現実」の違いが浮き彫りとなった形だが、それだけに「リアルなランキングだ」と評価する声もあがっていた。

「ほぼ東京」自虐的な街のPRが話題に

昔は映画『キューポラのある街』で描かれたように鋳物で知られ、近年では東京のベットタウンとして大いに発展。また、ごく最近では元SMAPの森且行選手が初めてのSG制覇を果たして大いに盛り上がるなど、オートレース場のある街でも知られる川口。

今回、2年連続で「本当に住みやすい街」ナンバーワンとなったわけだが、前回と今回の総合評価を比べると、4.14から4.40にアップしている。また5段階の星評価をみると、「発展性」が前回と同じく星5つなのにくわえ、「コストパフォーマンス」が前回の星4つから星5つへとアップしており、やはり前述の通り県を跨ぐだけで価格がかなりお得になるという点が、絶対的な強みとなっているようだ。

さらに川口といえば、市を挙げての定住促進にも力を入れており、同市がYouTubeにアップしている『お願い住んで 川口市』というド直球すぎるタイトルの動画では、「ほぼ東京」「わりと都会」「治安だって言うほど悪くない」といった自虐ワードを散りばめながら、自然豊かで保育所も多いといった魅力を発信。今回の「本当に住みやすい街」2年連続ナンバーワンは、こうしたなりふり構わないPRが奏功したものとも言えそうだ。

川口市民が恐れる2つの「2021年問題」

とはいえ、そんな川口も決して好材料ばかりでない。まず来年2021年1月1日からは、水道料金が値上げに。高度経済成長期以降に整備した水道施設の更新が主な理由ということだが、なんと約25%アップということで結構な値上げ幅である。

また駅周辺で大規模な再開発事業が進むなど、その発展性も高く評価されている川口だが、そんな駅前の賑わいのシンボルであった百貨店「そごう」が、2021年2月に閉店予定。撤退後の跡地利用はまだ具体的に決まっていないようで、駅前の空洞化に繋がらないかと心配する声もあがる。

「武蔵小杉の二の舞」を懸念する声も

さらに、潜在的なリスクとして叫ばれているのが荒川などの氾濫だ。2019年には台風による記録的な大雨で、川崎市・武蔵小杉駅周辺に建つタワーマンションが内水氾濫でまさかの機能不全となったことも記憶に新しく、それだけに駅から南へ1kmほどいくと、そこはもう荒川という川口の立地に不安を覚える向きも多いようだ。

真の「本当に住みやすい街」に向けては、実は結構課題が多い川口。来年のこのランキングでは3年連続のナンバーワンとなるか、今から要注目である。

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