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転売ヤーが狙う「PS5」に副業成功の秘訣あり。注目すべきはソニーのビジネスモデル=俣野成敏

利益がなければ、事業を継続することはできない

ソニーが高収益体質に変わりつつあるのは、サブスクリプション(継続課金サービス)を導入したことが一因になっています。

ソニーは、PSで2010年よりサブスクリプション(サブスク)を導入。サブスクでは、オンラインマルチプレイ機能や、指定タイトルを1ヶ月遊び放題にするサービスを提供しており、現在は約4,600万人の会員がいます。

同様のサービスは、エンタテイメントペット型ロボットのアイボ(aibo)でも行われています。アイボは、1999年に初めて発売されました。しかし、コアなファンがいたにも関わらず、業績不振で2006年に一度撤退。2018年に、発売を再開しています。
※参考:「AIBOに近しいロボットを」 ソニー、10年ぶりにロボット事業に参入 – ITmedia NEWS(2016年6月29日配信)

アイボも、前回は本体を売り切る方式だったのに対して、今回はサブスクとセットで申し込みを行う方式に変えました。継続課金にすることで、定期的なバージョンアップや、育成データの管理などが行えるようになっています。
※参考:ソニー復活を牽引、PSとアイボの絶妙「サブスク」モデルの仕組み | 今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ | ダイヤモンド・オンライン(2019年1月28日配信)

企業も、利益が出なければサービスを継続することができません。サブスクは、企業が事業を存続していく上で、必要な利益を捻出するための有効な手段となるだけではありません。ユーザーが良質なサービスを受け続けるためにも、サブスクが有効だといえそうです。

事業収入には「縦」と「横」の2種類ある

では、「この話をどうやって副業に取り入れるか?」についてお話ししたいと思います。

私は、事業で得られる収入には「縦の収入」と「横の収入」の2種類があると考えています。

「縦の収入」「横の収入」イメージ図

「縦の収入」「横の収入」イメージ図

縦の収入とは、その日、その週、その月、その年に入ってきた収入のことを指します。要は、日銭です。日銭は、たとえその月の売り上げが過去最高を記録したとしても、翌月の売り上げはゼロになる可能性もあります。事業を手がけている人は、縦の収入だけだと経営が不安定になるため、やがてストック型収入に目を向けるようになります。これが横の収入です。

横の収入のベースとなるのは、月々の月謝や会費、アフターサービス料金などです。これらは、収入が翌月になってもゼロにはなりません。積み重なっていくイメージです。

このようにいうと、「だったら、最初から横の収入を狙っていけば、安定した収入を得られるのでは?」と考える人もいると思います。

しかし、通常は何もないところから横の収入をつくることはできません。横の収入には、ベースとなるサービスがあるのが一般的です。

ソニーの事例でお話しすると、縦の収入とはPSやアイボのことを指します。これら、ベースとなる商品に魅力があってこそ、ユーザーがサブスクリプションに加入してくれるわけです。

Next: 少子高齢化社会では、サブスクが事業継続のカギとなる

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