日本は、円ドル相場の変調から見れば「機動的な財政出動」の出番
先週号で円ドル相場のチャートを示したが、4円幅の動きに嵌って久しい。
2月上旬~3月下旬までは「115円から111円の4円幅」のレンジだったが、4月に入ってからは「111円から107円台の4円幅」に突入した(麻生財務相とスガ官房長官の「口先介入」があったから107円台を脱したが)。
3月全体としての違和感は、日経平均と円ドル相場とに連動性が薄くなった、または一時はなくなった、という事実だ。
両者のチャートを7日の日経新聞が掲載していたが、両者の乖離が鮮明だった。
円ドル相場の動きだけから見れば、日経平均の半値押し(2月12日の14886円)を下回る動きにもなりうる。
これはチャート上のことばかりでない。16年度の企業決算見通し上、107円台は想定レートではないからだ。当然に下方修正されうる。
日銀は動けない。元来、為替相場は財務省の管轄である。ここの段階で効くのは為替相場介入よりも、今まで温存してきた「第2の矢」大規模な財政出動である。
山崎和邦 週報『投機の流儀』(罫線・資料付)(2016年4月17日号)より一部抜粋
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