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誕生・出産を全否定する“反出生主義”が間違っている7つの理由。「なぜ貧乏なのに僕を産んだの?」にどう答えるか=午堂登紀雄

親は感情的にならずに寄り添うこと

ただ、このセリフは子どもなりに不満やら不安やらを抱えた心の悲痛な叫びでもあるので、寄り添ってあげることが必要ではないかと思います。

もちろんいろいろな親子関係があるし、子の心の成熟度合い、精神状態にもよるので一概には言えませんが、「もし私が自分の子に言われたら、どう返すか」を考えてみました。

「そうだねえ。誰も頼んでもいないし誰からも頼まれてもいないけど、パパとママはお前が生まれて来てくれてうれしいよ。パパとママも、自分の親、つまりあなたのおじいちゃんとおばあちゃんに産んでくれと頼んだことはないけど、やっぱり同じように喜んでくれたよ。親子って、頼んだり頼まれたりしてできる関係じゃないからね。でもそう言うってことは、何か不満があるということだろう?それを教えてもらえるかな?」

「それと、親は親としての保護責任がある。それを放棄すれば、パパとママは「保護責任者遺棄罪・不保護罪」で逮捕・収監される。そしてあなたは児童相談所に連れて行かれ、見ず知らずの他人と生活しなければならない。しかしそこでは今以上に自由を奪われることもある。だからパパとママはそうならないよう、パパとママが良いと思っていることをしている。違うというなら何がどう違うのか、どうしたいのか、わかるように説明してほしい。あなたの考えに納得できるならもちろん取り入れたい」

「ただし、権利と義務はワンセットであるように、受け入れてほしいことがあれば、自分も何かを受け入れる必要があるというのはわかるよね。もし一方的に自分の主義主張だけを受け入れてほしいというなら、それは「ムシがいい」ということになる」

「そして高校を卒業すれば家を出て好きに生きればいい。大人になったら親に関係なく何でも自分で決められる。でも未成年では契約の当事者になれず、親の同意がなければ家も借りられない。だから成人するまではパパとママがあなたの生活と教育に責任を持っている。その間はいろいろ不自由だと感じるかもしれないけど、成人後は80年間も自由な時間が生まれることになるわけで、これってすごいことじゃないか?」

これが効くかどうかはわかりません。しかし子が自分のことを見てほしい、聞いてほしいという願望からのセリフなので、この場面で親がやってはいけないことは、「逆上する」「無視する」「抑えつける」ことではないかと思います。

ほかにも親子ゲンカの勢いでたまたま飛び出す「このクソジジイ!」「このクソババア!」などの暴言程度なら、軽くかわすだけでも問題ないでしょう。

「へえ、どのへんがクソなの?」「ジジイは祖父でババアは祖母だから日本語間違ってるよ。クソパパ、クソママでは?」「じゃあお前はクソ夫婦から生まれたダブルクソ野郎や~♪」などというのは余計に怒りを買うでしょうか?(笑)

「貧乏なウチ、サイテー」

ほかにも、子が欲しいものを買ってもらえないときに親に向かって言うセリフに「貧乏なのになんでオレを産んだんだ!」「貧乏なウチ、サイテー」というものもあるでしょう。

実際、ネットでも、「娘(15歳)が開業医の娘と仲良くなり、スマホ2台目を欲しいと言い出した。そんな余裕ないし、そもそも2台も必要か?友だちは使い分けしてるらしい。それで『貧乏人の子で最悪!』と言われた。うちは裕福じゃないけど普通の家庭です。ああ、腹立つわー」という親の嘆きが投稿されていました。
※参考:お金持ちの友達ができた娘が「うちは貧乏で最悪!」と文句。親はどう対応するべき? – ママスタセレクト(2021年2月13日配信)

そこで、自分ならこう言うかもしれません。

「1台のスマホで電話番号2つ持てるしメールアドレスも複数持てるから全然使い分けられるよ。そのお友達、ITリテラシーが低いから2台持たざるを得ないんじゃないの?それじゃ家がお金持ちでも、むしろ気の毒では?」

つまり貧乏だから買えないのではなく、必要性・重要性・優先順位・費用対効果が低いから買わないということ、代替手段やほかの方法があることで説得する必要がありそうです。

そういえばわが家でも最近、長男(6歳)が「ニンテンドースイッチが欲しい!」とねだるようになっています。どこで知ったのか、おそらく学校の友達からの情報だと思いますが、いまでも帰宅するとタブレットで動画やゲームアプリに夢中なので、与えてしまうとゲーム廃人になりそうな予感。いまは「高学年になったらね」とかわしていますが、本気モードになってきたらどうしよう。「ゲームがしたいなら自分で作れ」といってPCを与えようかと思っています。

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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2021年7月6日)
※太字はMONEY VOICE編集部による

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