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NTT、環境債3000億円発行の報道に「それより電話加入権のカネ返せ」の声続々。有料レジ袋廃止派多数ほか「エコより家計」の世論が浮き彫りに

NTTが民間によるものとしては世界最大規模となる発行総額3000億円程度の環境債(グリーンボンド)を発行すると発表したが、それに関してネット上ではあらぬ方向から叩かれる事態となっているようだ。

報道によると、この10月に発行を予定している環境債は、3年・5年・10年の年限に分けられた無担保普通社債。調達資金は5G関連の投資のほか、風力・太陽光など再生エネルギープロジェクトに充てられるという。

また環境債の発行期間中は、5G基地局設置数や光ファイバーの契約者数、さらに再生可能エネルギーの発電容量、二酸化炭素の排出削減量など、環境に与える影響も毎年公表するとのこと。引き受け主幹事は野村証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、大和証券が務める。

なぜか噴出する「電話加入権のカネ返せ!」の声

2030年度までに温室効果ガス排出量の80%削減、さらに2040年度までにカーボンニュートラルを実現するとの目標を掲げているNTTグループ。今回の環境債によって調達された資金は、その目的達成のために充てられるようだが、この報道に対して「Yahoo!ニュース」のコメント欄など一部からあがっているのが、なぜか「電話加入権のカネ返せ!」という声だ。

今となってはすっかり忘れ去られた存在となりつつある電話加入権。現在も同制度はまだ存続しているようだが、特にスマホもケータイも無かった昭和の時代には、自宅などに固定電話を設置する際に、この電話加入権が必須で、NTTあるいはその前身の電電公社に、決して高くない費用を払って取得したり、さらにこの電話加入権を保有していることが、社会人としての一種のステータスとなっていたことを、覚えている人も多いだろう。

いっぽうで、この電話加入権と混同されやすいのが、1983年まで発行されていた「電信電話債券(加入者債券)」と呼ばれるもの。電話加入権と同じく固定電話を設置する際に購入できた電信電話債券だが、こちらは当時の電電公社が資金調達のために発行したもので、新規発行が終了となって久しい現在でも、元金や利子の受け取りを受け付けているという。

しかし電話加入権に関しては、NTTとしてはあくまでも「回線を引くための費用の一部を、基本料の前払い的な位置付けで負担していただくもの」との位置づけで、さらに「月々の基本料を割安な水準に設定することでお客様に還元している」とのこと。よって、解約時等に返還はしないというスタンスを取っているようだ。

今回の報道に対するコメントの反応を見ると、電話加入権と先述の「電信電話債券」とを混同している向きも多い模様。ただ、昔は資産のひとつとして扱われ、それを担保に金を貸す金融業者まで存在ほどだった電話加入権が、今ではその価値がすっかり目減りどころかほぼ皆無となっている状況に対して、「結局アレは何だったんだ?」「国家ぐるみの詐欺のはしり」との声があがるなど、NTTに対する不信が改めて渦巻いている状況だ。

投資家にメリットなし?鈍い市場の反応

このようにNTTにとっては想定外の批判を受ける格好となっている、今回の環境債発行だが、「電話加入権のカネ返せ!」といったもの以外も、その反響は冷ややかなものが多い印象だ。

なかでも声として多いのが、今回の環境債によって得られた資金を、風力・太陽光など再生エネルギープロジェクトに充てるのはともかく、それを5Gの普及に使うのはどうなのか、といった意見。環境だ、SDGsだと、いま流行りの耳障りのよいワードで耳目を引いておいて、結局やることは5Gへの投資かいというツッコミだ。

また「結局はNTTの社債」「投資家にメリットなし」といった冷静な指摘も多く、実際にNTTの株価のほうもさほど大きな動きはない模様。市場も今のところは様子見といった反応のようだ。

さらには、山を切り崩したりなどしたうえでの太陽光・風力発電が本当に環境のためになるのかといった、昨今の再生エネルギープロジェクト全般に対するそもそもの疑問や疑念を呈する声も根強い。

環境問題への取り組みは非常に重要なものとは理解しつつも、最近では前任の環境相による、例の「レジ袋有料化」も環境のためになっているのか見えず、ただただ家計に負担を強いているだけとの声が噴出するなど、その手の話に対して懐疑的になっている人が多いのが最近の状況。

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そんな「エコよりまず家計」といった人々の思いが、今回「電話加入権」の件が蒸し返されるに至ったひとつの遠因となったとも言えそうだ。

Next: 「名前だけ環境と言えば何でも良いのだよ」

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