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中国製をバカにした大きな代償。米国をあっさり抜いてAI・5G・半導体ほか最先端6分野で中国が世界首位へ=高島康司

恐るべき中国の進歩。世界を牽引する6つの最先端テクノロジー

この50ページのレポートは、この過去の反省に基づき、中国とアメリカの最先端テクノロジーの発展水準の客観的な比較を試みたものだ。

次の6つの分野で比較している。以下がその結果だ。

<AI>

AIは今後10年間に経済と安全保障に最も大きな影響を与えると思われる先端技術である。中国のAIの躍進はごく最近のことで、見逃されているかもしれない。実際多くの競争で、中国はすでにアメリカを追い越して、誰もが認める世界No.1になっている。市場における消費者のAI製品の選択がそれを物語っている。音声技術では、英語を含むすべての言語で中国企業が米国企業に勝っている。

<5G>

5Gでは、国防総省の「国防革新委員会」によると、「中国は、4Gでアメリカに起こったことを5Gで繰り返そうとしている」。アメリカは5G規格とチップ設計では優位に立っているものの、アメリカの5Gインフラの展開は中国より何年も遅れており、5G時代のプラットフォームの開発では中国が先行者利益を得ることになる。

トランプ政権が「ファーウェイを殺す」という努力をしているにもかかわらず、このハイテク大手は昨年、中国で3万台以上の5G基地局を展開している。

<量子情報科学>

量子情報科学では、アメリカは長い間トップと見なされてきたが、中国が国を挙げてこの発展を後押ししている。中国は量子通信ですでにアメリカを抜き、量子コンピューティングでも急速にアメリカとの差を縮めている。

<半導体>

半導体産業では、アメリカは約半世紀にわたって優位に立ち続けている。しかし、中国は数十年にわたり半導体大国を目指した結果、2つの分野で追いつかれる可能性が出てきた。それは、半導体製造とチップ設計の2分野だ。中国が半導体業界のリーダーになる可能性は、もはや無視できない。現在の状態が続くと、習近平国家主席が2030年までに中国を半導体業界のトッププレーヤーにするという目標を達成するだろう。

<バイオテクノロジー>

アメリカは生命科学分野で最も価値のある企業10社のうち7社を擁しているが、中国はバイオテクノロジーの研究開発の全領域で激しい競争を繰り広げている。中国の研究者は、遺伝子編集技術でアメリカのリードを縮め、CAR T細胞療法で米国を追い越した。

<グリーンエネルギー>

過去20年間、アメリカは新しいグリーンエネルギー技術の主要な発明者であったが、現在では中国がその技術の製造、使用、輸出において世界一であり、将来のグリーンエネルギーのサプライチェーンの独占を確固たるものにしている。その結果、アメリカのグリーンエネルギーへの転換は、中国への依存を深めることになる。

以上である。これが最先端テクノロジーの主要6分野の状況だ。

この状態を「国家安全保障会議」のテクノロジーと国家安全保障担当上級ディレクターであるタルン・チャブラーは、「アメリカはもはや世界の科学技術のヘゲモニーではない」と表現している。

これはまさに、先の国防総省のサイバーセキュリティの最高責任者だった二コラ・シャイアンの指摘する通りである。

Next: 中国の科学者の数は「米国の3倍」。日本と比較すると…

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