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大量の“青唐辛子乗せ”で謝罪のドミノ・ピザに囁かれる「スシローの二の舞」。急拡大路線の真っただ中もそれに追いつかない従業員の質

宅配ピザチェーン「ドミノ・ピザ」のとある店舗が、オーダーを受けていない大量の青唐辛子をトッピングしたピザを客に送り付けていたことが判明し、大きな波紋を呼んでいる。

一連のツイートによると、このピザを受け取る前の段階で、店側はサイズを間違えたピザを配達していたようで、客側からの苦情に対して「作り直します」と言って、再び配達してきたのが、このピザだったということ。

写真を見ると、ピザのほぼ全面に大量のハラピニオ(青唐辛子)が。ドミノ・ピザのメニューにも「大変辛いトッピングです」と書かれているこのハラピニオだが、客側によるとトッピング増量は頼んでいなかったとのことで、流石に食べずに返したということだ。

一部からは「どう見ても悪意がある」との見方も

大量の青唐辛子がトッピングされた衝撃的なピザの画像が載ったツイートには、4日午後の時点で約18万件のいいねが付くなど、大いに注目を集める格好となっているこの件。

ただ、当該商品が届いた直後の段階で店の時間帯責任者と客側とが早々に話し合いをし、返金対応と謝罪は受けているということから、すでに当人同士では和解に至っている模様。ちなみに、その際に従業員は「私がハラピニオ好きだからお詫びの気持ちで沢山載せた」と説明していたという。

いっぽうで運営元であるドミノ・ピザ ジャパンも、SNS上での騒ぎを受けた一部メディアの取材に対し、PR担当が「この度はお客様を大変がっかりさせてしまう商品をお届けしてしまった」と謝罪。大量のトッピングに関しては「トッピングの量を明らかに間違えております。ピザ作りをしたクルーのミスです」と説明しているという。

ちなみに元々客側も、渦中の青唐辛子を用いた「スパイシー・デラックス」というピザを頼んでいたとのこと。それゆえに、店側も注文した客が“辛党”だと勝手に解釈してしまい、ついつい青唐辛子をサービスをしてしまったところ、クレーム事案になってしまったという、いわゆる“善意の行き違い”が招いたトラブルという見方もできそうである。

だが、SNS上の一部からは「どうみてもこれは悪意があるでしょ」といった見方も少なからずあがっているようで、今回は青唐辛子だから見た目で分かったものの、もしも唾などを吐かれていたら……などといった声もチラホラ。

現にドミノ・ピザといえば、昨年6月にとある店員が店の厨房で商品のシェイクをヘラですくって舐め、それを別の店員が「やってんな~」とはやし立てるといった内容の動画が、インスタグラムに投稿されるという“バイトテロ”事案も発生したことも。それゆえにバイトの質が低いのでは……といったイメージも少なからずあることから、そういった邪推の類も幅を利かす格好となっているようだ。

店舗数急増中のドミノ・ピザだが……

国内に数あるデリバリーピザチェーンのなかでも、最多の店舗数を誇るというドミノ・ピザ。

コロナが猛威を振るう近年でも、その店舗数は増えるいっぽうのようで、2021年6月に国内800店舗を達成したと思いきや、そのわずか9か月後には国内900店舗にまで拡大。この調子で2026年には1,600店舗まで増やす計画もあるというのだが、今回のような大量の青唐辛子トッピングや、シェイクをペロペロいったバイトテロの発生をみるに、やはり急激な店舗数増のペースに、従業員の質が追い付いていないのではと疑われても仕方のないところ。

またドミノ・ピザといえば、今年6月に持ち帰りでLサイズピザを買うとMサイズが2枚無料になるキャンペーンを実施したのはいいが、それによって各店に注文が殺到。現場のスタッフがフル回転しても、注文に追い付かないといった事態を招いたこともあったばかりである。

このようなドミノ・ピザの状況をみていると、つい頭をよぎってしまうのが回転寿司チェーン「スシロー」の現状だ。

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スシローもドミノ・ピザと同様に、コロナの最中でありながら積極的な出店を続けているのだが、その反面で宣伝していた目玉商品の品切れ・準備中を多数出してしまう、さらには末端の各店舗にキャンペーンなどのレギュレーションが正確に行き届かないといったトラブルが相次いで発生。これらの影響もあって、株価は年始時点の半額にまで下落してしまった。

日本でドミノ・ピザを展開している株式会社ドミノ・ピザ ジャパンは非上場ということで、日々の株価の浮沈を心配する必要はなさそうだが、今回の件に限らず急激な成長に伴う“歪み”が数々露呈するなかで、今後計画しているという店舗数の更なる拡大が果たして首尾よく進むのか、大いに案じられるところである。

Next: 「この唐辛子は通常量でもけっこう辛い」

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