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北朝鮮ミサイル発射で『あまちゃん』がトレンド1位に。「平和ボケ」との声があがる反面、毎度毎度のJアラート騒ぎに辟易する反応も

北朝鮮からの“ミサイル発射”で朝から大騒ぎとなった31日だが、再放送の朝ドラ『あまちゃん』の視聴者からも、多くの怨嗟の声があがっていたようだ。

日本政府は同日午前6時半頃、沖縄県にJアラートを発令。これによりNHKは「ミサイル発射」の緊急ニュースを流すこととなったのだが、同7時過ぎに「我が国には飛来しないものとみられます」と、避難の呼びかけを解除した後も、ミサイル関連の報道が続くことに。

これにより、午前7時15分からNHK BSプレミアムで放映予定だった『あまちゃん』の51話は休止となり、「あまちゃんの邪魔をした金正恩、許せん!」と怒り心頭の視聴者も多かったと報じられている。

Jアラート騒ぎに「茶番」との声も

北朝鮮がミサイル等の飛翔物を飛ばす度に、テレビやラジオではJアラートが鳴り響き、列島挙げての大騒ぎになる日本。だが、ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏も、今年4月のJアラート発令時に「騒いでる日本政府がおかしい」と苦言を呈するなど、毎度毎度の大騒ぎぶりに多くの国民が辟易しているというのが正直なところ。

しかも今回の場合、事前に北朝鮮から「衛星」という名目で発射するとの通告があり、その通りの展開となったわけだが、ミサイル防衛のために石垣島に配備されているはずの地対空誘導弾パトリオット(PAC3)は、台風接近で発射機の倒壊が懸念されるということで、実際に展開されなかったと報じられている。

要は自衛隊も「ミサイル襲来の可能性は低く、むしろ台風のほうがリスクだ」と判断しているにも関わらず、国民にはJアラート発令で、やれミサイル落下だ、やれ避難だと、やたらに不安を煽っていたという状況に、SNS上からは「何ともちぐはぐ」「茶番」などと否定的な意見も少なからずあがっているようだ。

いっぽう、北朝鮮がひとたびミサイルを発射すれば、公共放送のNHKは予定されている番組を休止して、その報道につきっきりになるのも毎度の話。今回はそのあおりで、先述の通り『あまちゃん』の再放送がすっ飛ばされてしまうことに。

2013年度上半期に放映された『あまちゃん』は、過去に2015年にNHK BSプレミアムでアンコール放送が行われ、またその後はCSでも再放送されるなどしていたのだが、BSも含めたNHKで再放送されるのは久々。そのため、放映当時の大人気ぶりを知る人々はもちろん、今回が初見だという層もくわわって、毎朝大いに盛り上がりを見せているところ。

それだけに、今回の放送休止にSNS上では落胆、あるいは憤る声が多くあがることに。一時は北朝鮮やミサイル関連のワードを差し置いて、『あまちゃん』が日本のトレンド1位となる時間帯もあった。

https://twitter.com/aomidoronnn/status/1663677520796090371

https://twitter.com/info_saisoku/status/1663680923878182913

ミサイル再発射で再びの放映休止も?

このようにミサイル襲来よりも再放送ドラマが放映されるか否かのほうが、国民にとっての関心事となっている状況には、「平和ボケ」という批判も少なからずあがっている。とはいえ『あまちゃん』に関しては、再放送にも関わらずロケ地である岩手県や久慈市に、早くも経済効果をもたらしているという。

放送当時の2013年には、ロケ地巡りに当地を多くの人々が訪れ、久慈市の観光客数は前年の2倍近くに。経済波及効果は同市だけで9億6,500万円弱、岩手県内では32億8,400万円に上ったというが、今年に入ってからは再放送効果もあり、県外などからの観光客が再び増え始めているというのだ。

実際、劇中でも度々登場した三陸鉄道では、今年4月の定期外利用者が1万9776人と、前年同月と比べ25.2%も増えたという。『あまちゃん』の再放送は今年9月まで続くが、その間には3年ぶりにコロナによる行動制限のない夏の観光シーズンも控えるだけに、再びの大盛り上がりに地元は大いに期待しているようだ。

今回のミサイル騒動は、そんな“あまちゃん再ブーム”の過熱に少々水を差す格好となったが、ちなみに多くのファンが懸念していた“再放送の再放送”は、6月1日にしっかり放送されるとのこと。

しかし北朝鮮側は、今日31日の発射では、エンジンに異常が生じ墜落したと早々に発表し、欠陥を修正したうえで「可能な限り早期に2回目の発射を断行する」と表明している。あまちゃんファンとしては当分の間は北朝鮮、あるいはJアラートによる再びの“水差し”を気にしながらの視聴となりそうである。

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