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JR久留里線に弘南鉄道大鰐線…相次ぐ“廃線”報道に落胆の声が広がるSNS上で「次に危ない」と取沙汰される路線とは?

千葉県内を走るJR久留里線の一部が廃線となり、バスに転換する方針だとJR東日本が表明したことが大きな話題となっている。

報道によれば、廃線となるのはJR久留里線の久留里駅~上総亀山駅間(9.6キロ)。同区間は利用者が少なく、JR東日本が10月に公表した昨年度の収支によると、同区間は100円を稼ぐためにかかった費用を示す「営業係数」が1万3580円と、大幅な赤字だったという。

今後も人口減で需要増も見込めないことから、JR東日本や同区間のある君津市などでつくる検討会は10月、「車中心の交通体系に移行することで利便性が高まる」との報告書をまとめていた。JR東日本は25日に、バスに転換する意向を君津市に伝えているといい、君津市は法定の地域公共交通会議を開き、検討が進めるという。

老舗百貨店「中三」の閉店も大鰐線廃止に影響?

内房の木更津市にある木更津駅から内陸部の上総亀山駅までを結ぶJR久留里線。廃線となる久留里駅-上総亀山駅間は1936年に開業し、その後外房まで延伸される計画もあったようだが、結局はそれ以上は伸びず。

現在では1日に下り8本・上り9本の列車が運行されるのみの、いわゆる閑散路線として命脈を保っていたのだが、直近2023年度の利用者数は、JR東日本発足当時の1987年の時点と比較して、なんと約92%も減っていたとのこと。沿線人口の減少もさることながら、久留里線にほぼ並行するルートでJR千葉駅まで直行する高速バスが存在することも、利用者減に繋がっていたようだ。

いっぽうで、今回の久留里線の件とほぼ同タイミングで伝えられたのが、青森県内を走る弘南鉄道大鰐線の全線(中央弘前駅~大鰐駅、13.9キロ)が28年3月末で、廃止を前提に運行を休止するという報道

少子高齢化に伴う沿線人口の減少や、コロナ禍による利用者減に電気料金の値上げ、また2023年に大鰐線内で起きた脱線事故の修繕費用も嵩んだことで、苦境に陥っているという弘南鉄道。

【関連】青森・弘前の老舗百貨店「中三」が突如閉店。市民のソウルフード「中みそ」消滅を嘆く声、さらには大鰐線存続への影響を心配する反応も

さらに大鰐線の終着駅・中央弘前駅がある弘前旧市街地の空洞化も近年は顕著で、今年8月には同エリアの中心的存在だった老舗百貨店「中三」が突如閉店するといった出来事も。大鰐線の存続にも影を落としそうとの声も、その際に少なからずあがっていたのだが、それからわずか3か月で廃止の方向と決まってしまった格好だ。

数年でダイヤ縮小のケースも多い廃止後の代替バス

JR久留里線ならびに弘南鉄道大鰐線も、鉄道が廃止となった後は代替バスが地域住民らの足となりそうなのだが、とはいえそんな代替バスも長く存続するかというと、最近ではそれも厳しい状況のよう。

現に1987年のJR北海道発足以降、17線区・計約1157キロもの鉄道が廃止となった北海道では、その後運行された代替バスも運営状況の悪化から、ルートが短縮されるなどのケースが続出しているといい、2020年に廃止されたばかりの札沼線でも、それから1~2年後には早々に代替バスの運行本数が減る事態に。

そうでなくとも昨今はバス運転手不足が深刻で、都心部でもその影響で便数が減っている状況なだけに、今回廃止が決定的となった両路線の沿線住民としても、今後の足の確保に気が気でないといったところだろう。

いっぽうで、相次ぐ鉄道路線廃止の報に衝撃が走ったネット上では「次はどこが危ない?」といった話も大いに飛び交っている状況。なかでも、その筆頭候補として挙がっているのが、群馬県内を走るJR吾妻線の長野原草津口駅~大前駅の区間だ。

JR久留里線と同様、当初は他路線の駅まで延伸される計画があったものの頓挫し、山間部で途切れている同路線なのだが、草津温泉の最寄り駅である長野原草津口駅から終点の大前駅までの区間は、JR発足時から比べて利用者数がおよそ70%減少し、収支は4億6000万円余の赤字(2022年度)になっているとのこと。

今年に入り、JR東日本と沿線の自治体などとの間で、同区間の今後のあり方を協議する会合が開かれているとのことだが、SNS上では「廃止も時間の問題では」との見方が専らなようだ。

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