タイ・シラチャ不動産投資ブーム
フィリピン不動産投資の後にブームとなったのが、タイ・シラチャの不動産投資です。
シラチャエリアでは1990年代以降、周辺から日系の工場の進出が進んでおり、日本人駐在員が一気に増えて街には日本語の看板が多く見られるようになりました。日本人駐在員が一気に増えてきたため、駐在員用のクオリティが高い不動産が足りないという状況になっているのです。
数少ない高クオリティの駐在員向け不動産の賃料は高騰している状況です。そのため、単純に周辺相場から考えてプレビルドのコンドミニアムが想定利回りで10%を超える水準となっておりました。この特殊な状況が、不動産投資先として大人気となりました。
住宅の供給量で投資エリアを決めることが正解か?
ここまでの海外不動産投資先のブームの流れを整理いたしましょう。
まず、中国の人口ボーナスによる経済成長に乗った不動産価格の高騰がありました。
次に、経済成長の期待が高いマレーシアやフィリピンが中国のように不動産価格の高騰が起きるとの期待から投資を集めました。ですが、供給過剰もあり、現実的には期待していたような利益を得ている投資家は少ない状況となっています。
それをふまえて、不動産供給量が足りていないエリアとして人気になったのがシラチャです。そろそろ、シラチャでも投資物件が完成してきていますので、本当に当初の想定通りに投資家が利益を得られているのかが判明してくると思います。
シラチャに投資した投資家が期待通りの利益を得ることができていると、海外不動産投資のポイントは「そのエリアの住宅の供給量」ということになってきます。逆に言うと、シラチャの投資が期待したような利益を生まなかったということになると、「経済成長」にテーマが戻るのか、もしくは全く新しいテーマでブームが生まれてくるかもしれません。
シラチャの今後の予想
個人的には、シラチャの不動産投資は本当の初期に購入された投資家だけが期待したような利益を得る、というような形になると思います。限定された小さなエリアなので、住宅の供給が足りてくると、高騰していた賃料価格は下がっていくことが予想されるためです。
そのタイムスパンは、フィリピンと比べてもかなり短いことが予想されます。現に2016年になるとシラチャの不動産販売の話は日本ではほとんど聞かれなくなっています。
この状況を踏まえて、今後は「購入タイミング」というのがテーマになってくるのではないかと思います。
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『海外不動産Labo』(2017年2月15日、20日、27日、3月6日、13日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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