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EU解体「第2幕」の始まり~ジョージ・ソロス&ストラトフォー最新分析=高島康司

ストラトフォーが警鐘を鳴らす「EU解体に向けての第2幕」

イギリスのEU離脱でEUという連合体は白紙に戻る可能性がある。離脱後、EUの命運はドイツとフランスの2つの大国が握ることは間違いないが、これがうまく行くとは到底考えられない。

実はEUにおけるイギリスの存在は、非常に大きな意味があった。イギリスはドイツとフランスの意見の相違を仲介するバランサーの役割を果たしていた。

それというのも、EUがどうあるべきかのビジョンは両国で本質的に異なっており、容易に妥協できるものではないからだ。イギリスの仲介で両国は妥協できた。ドイツともフランスとも異なる第3のビジョンを提示していたのが、実はイギリスだったのだ。

イギリスの離脱決定後、イギリスは政治的にも経済的にも混乱することは必至だ。また、ほかのEU諸国も経済的な低迷は免れない。

まず最初に大きな困難が出てくるのは、イタリア、スペイン、ギリシャ、ポルトガルなどのPIIGS諸国だ。回復途中の経済は再度不況に落ち込み、国債の危機が再発する懸念がある。

こうした諸国の救済策を巡って、ドイツとフランス、さらにその他のEU諸国との間の深刻な対立が表面化するだろう。これがEU解体に向けての第2幕になるはずだ。

以上である。このように『ストラトフォー』は、EUの解体を加速させる次のきっかけになるのは、PIIGS諸国の経済危機を巡るEU各国の対立だと見ている。やはりEUの解体は避けられないのだろうか?

『ストラトフォー』のレポートでは、日本への影響も細かく分析されている。それは次回に詳しく書くことにする。


※本記事は、未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 2016年7月1日号の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。月初の購読は特にお得です!

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未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ(2016年7月1日号)より一部抜粋・再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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