Q11:株式の利回りと利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ。
以下は計算です。まずは株主資本の予想成長率を求めましょう。
【1.予想成長率を求める】
(必要な値)
10年平均ROE:14.1%
配当性向:25%
(式)
株主資本の予想成長率=10年平均ROE(1-配当性向)
(答え)
株主資本の予想成長率:10.6%
【2.予想BPSを求める】
さらに、今求めた、株主資本の予想成長率を使って、10年後の予想BPSも求めます。
(必要な値)
直近のBPS:787.37
株主資本の予想成長率:10.6%
(式)
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
(答え)
10年後の予想BPS:63996.6円 ¥2,150.1
【3.予想EPSを求める】
この10年後の予想BPSに、平均ROEをかけます。すると、10年後の予想EPSが得られます。
(必要な値)
10年後の予想BPS:¥2,150.1
10年平均ROE:14.1%
(式)
10年後の予想EPS=10年後の予想BPS×10年平均ROE
(答え)
10年後の予想EPS:¥302.95
【4.10年後予想株価を求める】
さて、予想EPSを求めたら、これに10年平均PERを掛ければ、10年後の株価を求めることができます。
(必要な値)
10年平均PER:13.9
10年後の予想EPS:¥302.95
(式)
10年後予想株価=10年平均PER×10年後予想EPS
(答え)
10年後予想株価:¥4,207.92
【5.年間期待収益率を求める】
10年後の予想株価を使って、年間にどれくらいのリターンが期待できるのかを計算します。
(必要な値)
10年後の予想株価:¥4,207.92
現在の株価:¥2,502
(式)
年間期待収益率=((10年後の予想株価/現在の株価)^1/10)-1
(答え)
年間期待収益率:5.3%
【結果】
あまり高くありません。これは発展途上の企業にはよくあることなのですが、過去10年の平均PERが低すぎるのです。
有価証券報告書に記載されているPERを使っていますが、10年分を平均したPERは13.9倍です。
例えば株式市場で人気が出れば、PERは平均して高い値となります。そうなれば、予測も高くなるわけですが、こればかりは先が見えませんね。
ちなみに、過去のPERが30倍であれば、予想成長率は13.5%まで跳ね上がります。