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「本当は2人とも正しい」大塚家具お家騒動、父娘を引き裂いた真犯人とは=児島康孝

守りの父と攻めの娘。それぞれの経営戦略の特徴

大塚家具の父娘の考えをみますと、父は手堅く商売する方向でがっちり顧客を囲み、ニトリやイケアが売り上げを伸ばしても生き残る方法を模索していると見えます。やはり、長年にわたって家具の商売をしてきた経験と勘がそうさせているのでしょう。

父の商売は、ニトリやイケアを見たうえで、守りに強い商売を選択したように見えます。現状の厳しい消費の状況が続いても大丈夫なようにという考えなのでしょう。

一方のは、父親譲りなのでしょう、正面から苦境を突破しようとしています。大塚家具のセンスは良くなっているし、前進しているのは確かです。

ここでのおそらく決定的な問題は、デフレがいつまで続くかということです。娘のビジネスは、日本経済がデフレから回復し始めると、急速に息を吹き返す可能性があります。

当メルマガではデフレからの転換の見通しを書いていますので、方向としては合っていると思います。ただ、問題なのは、デフレ脱却のスピードがどうなのかです。デフレ解消のスピードが遅ければ、その間に潰れてしまうかもしれないからです。

また、ちょっと気にかかるのは、北欧や欧米家具のデザインのレベルの高さと、それらと競争をしなければならないということです。もちろん日本には、日本において使いやすい家具があります。それでもやはり、歴史的に見て、デザインの力の差は大きいです。これは、大塚家具の本社をNYやイタリアの都市に移してやるぐらいでないと、力の差を埋めるのは難しい問題です。

父の商売は、デフレ脱却が遅れても、何とか持ちこたえそうな考え方です。しかし、もしデフレが解消した場合のビジネスの拡大では、娘の戦略に比べて遅れをとるでしょう。

こうしてみますと、これほどのデフレ不況がなければ、ここまでの父娘の対立はなかったように思います。デフレ不況は1990年頃からの日銀の金融政策の結果であり、日銀の責任は重大です。おそらく、ここまでデフレが進まなければ、大塚家具の父娘も幸せに、ともに力を合わせて経営していたのでしょう。

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ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2017年4月26日)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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