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1ドル104.6円が上値メドに/「ヒラリー圧勝ムード」を過信は禁物=ゆきママ

2.今週のドル円相場の展望(1ドル=102.50~105.00円)

先週はユーロドルが比較的大きな値動きを記録しています。とはいえ、今年はドル円以上に膠着感のあった通貨ペアなので、ある意味では当然といった感もあります。

一方で、ドル円は抜けそうで抜けない状況が続いています。概ね1ドル=100~105円という値動きは3か月近く続いているわけですが、上抜けるにせよ下抜けるにせよ、それなりの材料は必要でしょう。

(ファンダメンタルズ)
予定されているイベントの中では、今週は週末の7~9月期米GDP・速報値が最も注目されるでしょう。速報値ということもありますし、もし予想を大きく下回るようなことがあれば、12月利上げが吹き飛んでもおかしくはありません。

利上げに関しては、どんな結果となったとしても即座に結論が出ることにはならないでしょうが、少なくともかなり弱ければ利上げ後退といった見方から、これまでドル高で主導してきたドル円相場が大きく崩れることになりかねませんので、一定以上の警戒が必要です。

とはいえ、月末ということを考慮(輸入企業の決済が多い)すれば、これら輸入企業を中心とした円売り&ドル買いの動きは期待できそうですから、それなりに下値が支えられそうです。

とりあえず、終盤まではそこそこ底堅い動きが期待できそうですが、週末の米GDPの結果次第では、大きく下落することもあり得るでしょう。

(テクニカル)
純粋にテクニカルのみで見ると、決してドル円は弱い状況ではありません。下値の切り上げ感もあり、上値を試してもおかしくはないでしょう。

107.58円(200日移動平均線)
106.94円(ボリンジャーバンド3σ上限)
105.55円(ボリンジャーバンド2σ上限)
105.00円(心理的節目)
104.63円(今月高値・10月13日)
103.90円(日足の一目均衡表・転換線)
103.51円(日足の一目均衡表・雲上限)
102.75円(21日移動平均線)
102.67円(89日移動平均線)
102.35円(日足の一目均衡表・基準線)
102.21円(日足の一目均衡表・雲下限)
100.00円(心理的節目)
99.96円(ボリンジャーバンド2σ下限)
98.79円(年初来安値・6月24日)
98.57円(ボリンジャーバンド3σ下限)

上値抵抗(レジスタンス)については、104.50~104.60円近辺が日足ベースかつ10月高値といった抵抗がありますから、ここが目先のメドとなるでしょう。この上は105.00円という心理的節目があり、輸出企業の売りが相当あるとされています。

もし、105.00円ラインを明確に抜けて上に放たれるようであれば、107円ぐらいまでは真空地帯となりますので、一段と上に行く動きにも警戒しておく必要に迫られるでしょう。

下値支持(サポート)は、ちょっと難しいですね。一応、103.50円近辺にある一目均衡表・雲下限がそれなりの支持にはなっていますが、頼りなく、何度もブレイクしていることもまた事実です。

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

そう考えると、雲抜け移行は一度も割り込んでいない89日線が102.70円近辺にありますから、21日移動平均線も重なるここを割り込んでしまうと、下落リスクが高まることとなります。

ちなみに、21日移動平均線はせり上がっており、今週中盤には103.00円近辺に達することが予想されます。なので、中盤以降は103円台を明確に割り込むことがあれば、テクニカル的には下値リスクの点灯と捉えておいた方が良さそうです。

Next: 3.ますます読めない米大統領選挙(今週のホットイベント解説)

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