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荒れる2017年相場のキーワードは「カネ余り」その矛先はどこへ向くか?=矢口新

原油の協調減産はいつまで続くのか?

OPECと非加盟国は12月に原油の協調減産で合意した。合意はサウジアラビアの大幅譲歩により成立したが、原油価格さえ上昇すれば、大産油国であるサウジの原油収入は増加する。

非加盟国であるロシアも減産に同意したが、減産幅はミニマムで、それも6カ月にわたって漸減させるというものだ。あるいは、6カ月後には合意が反故になっていると見越しているのかもしれない。そう思うだけの根拠がある。

非加盟国の米国が減産要求から免れたのは、原油安で、既に大幅減産となっているからだ。民間企業が採掘する米国では、原油価格が下落すると、採算割れとなる油田、企業が撤退を始める。しかし、40ドル台でも大型の油田は拡大基調で、50ドル台になると中堅どころでも再参入を開始する。

とはいえ、再参入後に再び50ドル割れになると採算が合わなくなるので、原油価格下落に備えたヘッジが急増している。原油先物を向う何年にもわたって売っているのだ。50ドル台にはそういった売りものが、価格が上げるほどに膨らんでくる。

例えば、50ドルなら利益が出る油田があるとする。そのコストが一定であると仮定すると、50ドル以上で原油先物を2018年まで売ると、その年まで事業継続の計算が立つことになる。1、2年で事業を終えたいとする企業家はいないので、埋蔵量がある限り、原油需要の急増でも見込めない限り、最低限の利益確保の動きは継続する。

そういった油田、企業のヘッジ売りが、原油価格の上昇と共に増え続けるのだ。

また、カザフスタンのように、巨額の資金をかけたプロジェクトが、ようやく10月に輸出開始となったところでの減産は、力で抑え込まれたと見るのが自然だ。サウジアラビアだってどうなるか分からない。

減産しても値上がりすれば増収とはなるが、減産して45ドル時の収入を確保するには47ドル17セント以上である必要がある。それ以下になると、増産でしか収入を確保できなくなるのだ。

Next: 続くカネ余り。大荒れ必至の2017年相場で勝ち残るのは?

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