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働きたくないのはみんな同じ。やる気が出なくてもデキるビジネスマンになる方法=俣野成敏

2. モチベーションに対する大いなる誤解

幸いにして私は、100年に1度のチャンスに巡り会い、自分で始めた事業が自分の強みにピタリとハマって、独立・起業へと至りました。

しかし私の友人の中には、「独立・起業はできるけれども、あえてサラリーマンを続けている」という方もいらっしゃいます。

「自分は何に向いているのか?」「どのようなキャリアプランを描いていけばいいのか?」といったことを考えるには、時間と余裕が必要です。

やる気は簡単に消えてしまう

そろそろ、本題に入りたいと思います。

そもそも、モチベーションが何かと言うと、「動機付け」のことです。元来、人間には気持ちのアップダウンがあり、「出かけようとしたら雨が降ってきた」、などという些細な理由でも、気持ちは簡単に沈みます

たいていの人は、これをコントロールしようとして上手くいかず、それがまた落ち込む要因になったりします。自分以外の人がみんな上手くいっているように見えれば、気持ちはさらに焦るでしょう。

サラリーマンは会社へ行けば、部署内の人間関係や他部署との軋轢、プロジェクトの推進に伴う問題の発生など、さまざまな困難が待ち受けています。会社は「仕事を他人から引き継いで、他の人へと渡す」という仕組みになっているため、「遅れが出た」とか「相手が忘れていた」、などということは日常茶飯事です。

こうしたことに振り回され、神経をすり減らしているのが、今のサラリーマンに共通して見られる問題なのではないでしょうか。

モチベーションとテンションは別もの

私が最近、受ける質問の中でも「どうしたらモチベーションを保てるでしょうか?」というのはよく聞かれます。

多くの人が同じことを考えているらしく、先ほど挙げた茂木氏のところにも、「どうしてもやる気が起きないのですが、やる気と脳の関係は?」とか「人間の劣等感はどこから生まれるのですか?」といった質問が多く寄せられているそうです。

答えを言ってしまうと、もっとも自分の仕事の邪魔をしているのは、他ならぬ自分です。

「工期が延びた」「ライバルが邪魔をしてきた」「品切れを起こした」等々、1つ1つの事象に振り回され、結局、それらに気を取られて思考停止に陥ったり、手が止まったりしているのは自分です。だからこそ「モチベーションの高い状態をキープして、影響を受けないようにしたい」ということなのでしょうが、多くの人は勘違いをしている気がしてなりません。

本来、モチベーションとは、気持ちのアップダウンのことではありません。それは、テンションと言います。

テンションが上がったり下がったりすることは、誰にでもあります。一般的に言って、「テンションを上げっぱなしにして、下がらないようにする」というのは難しいでしょう。万一、そのような状態がずっと続いたら、おそらく疲れてしまうに違いありません。

ですから、テンションが下がらないようにする、というよりは、「テンションが下がった時に、そのことで右往左往しないようにする」ことが大切です。

つまり、気持ちが高揚していようが、落ち込んでいようが関係なく「行きたいところに行ける」状態にすることです。そのためにこそ、モチベーションがあるのです。

Next: 誰のために仕事する? 働いて得られる最高の報酬とは

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