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音楽業界を救うのはブロックチェーン。アーティストに利益が還元される世界へ=高島康司

楽曲の「著作権」も取引

音楽配信だけではなく、楽曲の著作権そのものの販売を行うプロジェクトもある。いまは音楽事務所のような組織がアーティストの楽曲の著作権を一括で管理し、その売買も行っているが、そのときに徴収する手数料は非常に大きい。ここでもまた、アーティストには適正な利益が還元されないことが多い。

そのような状況で、アーティスト自らが自分の作曲した楽曲の著作権や知的財産権、またはその他の権利を自由に販売することができれば、音楽事務所のような中間組織の必要性は低下する。これをブロックチェーン上で実現するプロジェクトも立ち上がっている。

稼働している音楽配信のプラットフォーム

このような方面で、音楽配信の分野でブロックチェーンの活用が進んでいる。今回はすでに稼働しているものを中心に、いくつか代表的なものを紹介する。

<ウジョー・ミュージック(UJO music)>

公式サイト:https://ujomusic.com/
紹介ビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=lAMLYP0Nx2A

スマートコントラクトのブロックチェーンを使った音楽配信のプロジェクトは多い。そのなかでも比較的に早くに立ち上がり、代表的なプロジェクトのひとつが「ウジョー・ミュージック」だ。ここはアーティストの楽曲をブロックチェーン上に登録し、アクセスした消費者が楽曲を購入してダウンロードできるプラットフォームだ。

「ウジョー・ミュージック」のサイトにアクセスすると、登録しているアーティストのアルバム一覧が表示される。その中から気になったものをクリックする。もちろん、視聴もできる。気に入ったら購入ボタンを押すだけだ。まさに、アマゾンで商品を購入する手順で簡単に気に入ったらアーティストの楽曲を購入できる。

購入に使う支払い手段はイーサリアム(ETH)だ。そのため、「ウジョー・ミュージックで音楽を購入するためには、グーグルクロームの拡張機能で使えるイーサリアムウォレットの「メタマスク」を使い、送金する必要がある。メタマスクにログインをしてアルバム購入ボタンを押したら、指定された料金をメタマスクから送金する。送金が完了すると楽曲がダウンロードできるようになる。

また「ウジョー・ミュージック」では、特定のアーティストの曲やアルバムを購入すると、そのアーティストと提携した独自のトークンがウォレットに送られる仕組みもある。

Next: まだまだある。すでに稼働している有望な音楽プロジェクト

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