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米中間選挙の結果でドル円はどうなる? 結局、どう転んでも金利高へ=今市太郎

シナリオ2:トランプ完敗で「円高」へ

また現状ではほとんど可能性はないとみられていますが、上下両院ともにトランプ大統領にノーを突き付けて民主党が圧勝ということになった場合、間違いなく一旦はドル円が円高方向に振れることになりそうです。

ただ足元の世論調査ではそうしたドラスティックな状況が突然示現することはどうもなさそうです。トランプ総攻撃の米国メディアにはこうした可能性を指摘するものも多いようですが、実際に現実のものになる可能性はかなり低そうなのが現実の状況です。

シナリオ3:トランプ勝利で「円安」へ

さらにこちらはもっと可能性のない話ですが、上下両院ともに共和党が圧勝することになれば、ドル円はすんなり上昇することになるのではないかという見方があります。

こちらもそう簡単には示現することはなさそうですから、上院共和党、下院民主党というのが一番可能性の高い結果になりそうです。

相当なイレギュラーがないとドル円は動かない

実際、現実の状況を考えますと中間選挙で大統領選挙時からの政党バランスの一定の巻き戻しというのは毎回入るのが常ですから、上下両院とも共和党というのはほとんど想定できない話であり、市場は下院民主党勝利をすでに織り込み始めている可能性が高い状況です。

つまり、共和党下院敗北ということからドル円がいきなり売られるというのはあまりリアリティのない話になりつつあるというわけです。

またこの選挙結果によるボラティリティの上昇を予測する向きもいますが、米国の株式オプション市場ではこれを材料としてヘッジに動く投資家は想像以上に限定的であり、あまりリスクを感じていないことが読み取れる次第です。

予測としては面白くないかもしれませんが、為替に関する限りドル円が選挙結果をうけて大きく動くのは、よほどイレギュラーな事態が発生する以外はあまり考えられないのではないでしょうか。

Next: どちらが勝っても米債金利は上がる? 米経済の行方は…

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