変人・鬼才・奇才・オタクが文化を作る
これからは変わった人物が活躍し、逆に普通の人が損をする時代になっていると感じます。
たとえばインターネットのない時代、変わった子は変わった子で終わっていました。変わった子で成功したというのは、たまたま運よく引き上げてくれる人がいたからうまくいったという、レアケースしかありませんでした。
しかし自分から情報発信できるようになり、いろんな生き方・価値観をマッチングさせることができる時代となり、それが経済的価値を生むようになりました。
そのため今は、変わり者が得する時代になっているのです。
たとえばユーチューバーも変人が多いというのは定説ですが、本人の周囲にはそれをおもしろいと思える人がいなくても、世界にはおもしろいと思ってくれる人がいて、そういう人たちをネットでつなげられるのです。
極端な話、100人中99人に嫌われても、1人が狂喜乱舞して喜んでくれたら?世界70億人の1%は7,000万人。1人100円ずつ課金しても70億円の収入になるわけです。
もちろん起業家も変わっている人が多いものです。変人ぶりが突出しているから、周囲は「この人はこれで仕方ない」と受け入れるしかないわけです。
つまり自分のオリジナリティを突き詰めれば、「競争が存在しない」市場になるのです。
普通の人は器用ゆえに損をする
反対に、なぜ普通の人が損をしやすいかというと、普通の人は普通に器用なために、その環境に適応できてしまうからです。
そこそこ勉強ができてそこそこ空気が読めるから、学校や会社に順応できる。そしてそれが、自分を押し殺して生きていることになかなか気が付かない。
そしてそのうち、「自分はこの会社でそこそこやっていける」という小さな自信が芽生え、生き方を変えようとは思わなくなります。
自分の個性を発揮しようという思いが希薄なため、自分の価値を発見できない。そういう機会も持とうとしない。その結果、自分らしさや自分の幸せを見失ってしまう。
しかし本当の自分を隠して自分らしく生きなければ、モチベーションも情熱は続かないし、充足感も持てない。
定年退職後にやることがなく家にこもる人が少なくないのも、こういう普通の生き方をしてきたために何をやっていいのか、何をやりたいのかがわからないからでしょう。
つまり何を言いたいかというと、「素直でいい子に見える子ほど実は危険かもしれない」と親は注視していおいたほうがいいということ。
そして、変わった人が活躍できる時代だから、親は子の変わっているところを観察し、引き出し、受け入れ、大事に伸ばしていくことです。
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