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日経平均は大台回復。連休明けは「値上がり率上位銘柄」に注目

株価指数が方向感を欠く時は、値上がり率ランキングをチェック

大幅反発で高値引け。10月5日週を振り返り

今週の株式相場は、週初の調整から持ち直す動きを見せた先週の流れを引き継ぎ、月曜日も買い優勢の展開。火曜日も買い進まれたあと、水曜日は売り先行から買い直される展開。木曜日は売り直されたものの、金曜日には再び買い進まれており、出直りが継続しています。

日経平均株価は、先週末の1万7700円台から、月曜日に大台1万8000円を回復。火曜日に1万8100円台、水曜日に1万8300円台まで水準を切り上げ、木曜日に1万8100円台まで売り直されたものの、金曜日には再び上昇し1万8400円台を固めており、先週から水準を切り上げてきました。

【日経平均株価チャート 2015年10月9日終値】

【日経平均株価チャート 2015年10月9日終値】

先週末発表の米雇用統計結果は非農業部門雇用者数が市場予想の20万人を大幅に下回る14.2万人増となったことから景気減速でダウは大幅下落して始まりましたが、振わない経済指標から逆にFRBの利上げ観測の後退につながり、株価もプラス圏に浮上。前日比200.36ドル高の1万6472.37ドルで取引を終えています。

週明けの東京市場もリスク選好の流れとなった外部要因を引き継ぎ、買い優勢の展開。環太平洋経済連携協定(TPP)の合意報道が伝わり、TPP関連の一角も賑わいました。日経平均株価の終値は先週末比280.36円高の1万8005.49円と続伸。大台の1万8000円を回復し、取引時間中に25日移動平均線(1万8039.78円)を上回る場面も見られました。

利上げ観測後退が継続視された米国市場ではダウが300ドル以上値を上げる株高となり、円安推移を追い風に火曜日も買い優勢。前日からマドを空けて上昇し、日経平均株価は25日移動平均線を奪回したものの、短期過熱感から伸び悩む動き。翌日の日銀金金融政策決定会合の結果を見極めたいとの思惑も上値を抑えた形に。

IMFが2015年の世界成長見通しを3.1%増と、前回7月分の3.3%増から下方修正したことから米国市場はまちまちの展開。外部要因に進展が無いなかで、水曜日の東京市場では利益確定売りが先行したものの、日銀の金融政策決定会合で現状維持の金融政策が伝わったあと、円買い一服とともに買い直される展開。日経平均株価は大台18000円近辺で下げ止まるとプラス転換を果たし、終値で前日比136.88円高の1万8322.98円と5日移動平均線と25日移動平均線のゴールデンクロス形成を果たしています。

ただ、米国株上昇やECB追加緩和期待などもあった木曜日の日経平均株価は7営業日ぶりに反落。押し目買い意欲が高まる場面があったものの、買いは続かず、利益確定売り圧力に押される形に。前日まで週末を挟んで6連騰だったことから日柄調整といったところ。ただ、日経平均株価終値でも前日比181.81円安の1万8141.17円と下値は切り上げてきており、値固めが進みました。

米国市場でFOMC議事録が公表され利上げ見送りが多数ということが確認されると、米国市場も上昇。ダウ平均も前日比138.46ドル高の1万7050.75円と1万7000ドルの大台を回復。金曜日の東京市場はSQ算出日。寄り付きのSQ算出では、日経平均株価構成比率上位・ファーストリテイリング<9983>の決算売りで概算値18137.50円の安値算出に。ファーストリテイリング<9983>の軟化とともに上げ幅を縮めたものの、中国市場の堅調展開とともに再浮上し買い直される展開。前営業日高値攻防を上抜くと上げ幅を拡大し、日経平均は前日比297.50円高の1万8,438.67円と、直近高値レベルの節目18400円台に乗せてきています。

テクニカル的にも日経平均は5日移動平均線と25日移動平均線のゴールデンクロスを形成。パラボリックも買い展開。25日ボリンジャーバンド+1σ(1万8359.23円)を上回って引けています。先高感が強いチャート形状と言えます。

今週の東京市場の動きを見ると、株価指数の変動率上昇とともに日経平均株価構成比率上位銘柄やメガバンクなど中核銘柄の変動率も上昇しており、週前半では利上げ観測後退とともにメガバンクが活躍。株価指数が値固めに移行した週央にも商品相場上昇で総合商社や鉱業など市況関連が賑わう場面が確認されています。

出遅れセクターやテーマ性の強い銘柄群などへの資金循環も期待

さて、来週には月曜日の「体育の日」の祝日休場があり、週末三連休となるものの、値固めの進む株価指数から、出遅れセクターやテーマ性の強い銘柄群などへの資金循環が期待されるところ。休場中の外部要因を確認しながら、5日移動平均線やSQ値を目先の下値メドに上値目標となる先月17日高値(1万8468.20円)や9日高値(1万8770円)との位置関係も見ていきましょう。

そこで来週は「値上がり率上位銘柄」に注目してみてください。

今週もTPP合意報道でTPP関連、ノーベル医学生理学賞の大村智氏受賞でバイオ関連、ノーベル物理学賞の梶田隆章氏受賞でニュートリノ関連などがテーマ性で賑わうなど、株価指数の変動率低下とともにテーマ視点、個別視点が高まってきています。

株価指数が方向感を欠くなかでも値上がり率上位ランキングを確認すれば活躍銘柄を確認することが可能。また、テーマ性を先取りし、適切に銘柄選定を行えば活躍銘柄を先取りすることもできるでしょう。

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プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』2015年10月9日号より一部抜粋
※太字、見出しはMONEY VOICE編集部による

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