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世界景気の鈍化は明白、想定以上の水準まで上げた米国株安のリスクを示す3つの指標=江守哲

2月末までに調整があるかどうかは、投資家心理次第

繰り返すように、長期投資で想定すべき買いの水準はダウ平均で1万5,000ドルです。最低でも1万8,000ドルまでは待つべきでしょう。

「株価は割安」と判断できる水準になるには、ダウ平均は1万5,000ドル、S&P500は1,500ポイント、ナスダック指数は4,000ポイントにまで下げることが必要です。

この点は常に念頭に入れたうえで、対処することが肝要です。いま慌てて何かする必要は全くないと考えています。

下げに転じたと判断する際のポイントは、短期的にはダウ平均は2万4,900ドル、S&P500は2,690ポイント、ナスダック指数は7,200ポイントになるでしょう。月末時点でこれを維持していると、トレンドが変わった可能性が出てきます。

月末までに調整があるのかどうか、投資家心理次第です。株価は依然として割安ではない状態です。それをわかって投資している投資家が少ないようであれば、これからの上昇は将来の下げを大きくするでしょう。

上記のポイントを念頭に入れながら、いまいちど下げのチャンスを待ちたいと考えています。今の上昇局面で買っても、利益は限定的と考えています。むしろ、大幅調整したときのほうが収益は大きくなるでしょう。

投資家はファンダメンタルズを無視するかのように買っています。この動きにはついていかないのが賢明と判断します。

それでも昨年10月の高値を更新するようだと、これは理解不能の領域です。

もっとも、四半期ベースで、ダウ平均は2万4,800ドル、S&P500は2,700ポイント、ナスダック指数は7,340ポイントを下回っていれば、長期的には下落基調が継続していると判断できます。

このような長期的な目線がいまは重要と考えています。

20日のFOMC議事要旨の公表に注目

米国債は利回りは上値の重い状況です。国債利回りはレンジにとどまっています。経済指標の強弱感の交錯が市場参加者を迷わせているようです。

ただし、2-10年債利回り差は0.1460%に縮小しています。上記でも指摘したように、徐々に縮小してきている点には要注意です。

20日には1月29・30日のFOMC議事要旨が公表されます。その内容と市場の反応を見てみたいと思います。

FRBのブレイナード理事は、「保有資産の縮小策は年内に終了すべきだ」と発言しました。景気減速リスクが強まっていることに警戒感を示し、金融引き締め効果のある資産縮小の停止が望ましいと明言しました。

さらに、「中国や欧州の景気減速、米中貿易摩擦などにより、持続成長へのリスクが昨年から確実に強まった」とし、「金融政策は様子見をしつつ、入手するデータを注視することがきわめて適切だ」として、利上げ停止が妥当としました。

金融政策の正常化を目的に、17年10月に始めた保有資産縮小策は「当初意図した役割を果たした」とし、年内に終了するのが適切との立場を明らかにしました。

FRBは1月の政策会合で縮小策を「修正する用意がある」と表明しています。

FRBは金融危機後の景気下支え策として、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)を大量に買い入れ、市場に出回る資金量を増やす量的金融緩和を導入しました。

その結果、当初から5倍の4兆5,000億ドルに膨張した保有資産の縮小を通じ、金融引き締めに転じていました。

その方針は大きく転換することになります。これは、FRBが景気鈍化と株価の下落を懸念していることの証左です。

つまり、株安のサインということになります。しかし、市場はまだ正しく理解していないようです。

Next: 米国の経済指標の今後の行方は?

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