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鳥観図を持てばバブルに気づく?マクロの視点を身に付ける大切さがわかる3つの実例=房広治

投資の世界では、時代の方向性やマクロの視点を持つことが大切。今回は具体的な例を提示しながら、全体像を把握できる鳥観図の視点になる方法をご紹介します。(『房広治の「Nothing to lose! 失う物は何も無い。」』房広治)

※本記事は有料メルマガ『房広治の「Nothing to lose! 失う物は何も無い。」』2019年2月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:房広治(ふさこうじ)
アメリカ、イギリス、香港など主要金融センターで著名な日本人投資家。留学中に外資系銀行に就職し、わずか10年で日本のインベストメントバンキングのトップに。投資家転向初年度に年率リターン90%以上の運用成績を出し、ファンドマネジャー・オブ・ザ・イヤーとなる。

投資のプロでも気づかなかったバブルに気づくためのヒケツ

鳥観図を持てるようになるためのトレーニングとは?

学者の世界は、常識の破壊である。投資の世界では、時代の方向性やマクロの視点が重要である。全く違ったアプローチで、必要とされるスキルも違うのである。

今日は、先日DaiGoのニコニコ生放送で視聴者から、どのようにすれば全体像が見られるようになるか、マクロの視点で捉えられるようになるか質問されたが、その回答をここで答えてみよう。

どのように情報収集をするのかとか、どうやれば鳥観図を持てるようになれるのかという質問を以前からいただくのであるが、これは、具体的な例のいくつかを知ることによって、鳥観図を持つ考え方のコツを学んでもらうしかないと思う。私がUBSのM&Aのヘッドをしていたときに、M&Aのアドバイザーを育てるのに、私と同じ経験をさせることにより、何人か育ったというのと考え方は同じである。

皇居でシリコンバレー全てが買えた!

本日の3つのケーススタディの最初は、1980年代後半、マスコミがバブルの異常さに警笛をならしていたときに私には、これは行き過ぎだと思わせた、最初のストーリーである。

当時の公示価格の発表時に、その公示価格と皇居の面積をかければ、カリフォルニア州全てが買えてしまうだけの値段まで、日本の土地は急激に上がっているという記事であった。この記事は、それまで、日本の土地は下がることが無いから売らないと言っていた、私の父が不動産を売ってしまえという気を起こさせるきっかけとなった。しかし、ほとんどの不動産の「専門家」と言われる人々は、不動産を売ることを考えずに、そのまま没落していった。

カリフォルニア州は、面積としては日本より大きく、40万km2(日本は38万km2)。シリコンバレーと呼ばれるハイテクのメッカが全て入ってしまう。現在では誰もが、そんなに差があるのであれば当時日本の土地を売り、シリコンバレーの大地主になっていればと考えるのだが、鳥観図を持っている人々が少なかったため、そのような行動にでる人は皆無でした。

Next: バブルを見抜く、残り2つのヒントとは?

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