12月4日(金)に発表された11月米雇用統計は、非農業部門雇用者数が21.1万人増と、市場予想を上回る好結果となり、12月利上げはほぼ確実と見られています。そこで注目したいのが利上げ幅とそのペース。12月の利上げ幅が「0.125%」にとどまった場合は、株価・ドル円ともに少し注意が必要になります。(『長谷川雅一のハッピーライフマガジン』)
プロフィール:長谷川雅一(はせがわまさかず)
1959年、岐阜県生まれ。株式会社プレコオンライン(金融商品取引業)代表取締役社長。2000年より株式投資の研究を始め、日本で初めて「株の自動売買」という言葉を使った著書を出版。株式投資の世界では、「株の自動売買」ブームの火付け役として知られている。現在は、自動売買ソフトの開発、投資教室、メルマガの執筆など、多忙な日々を送っている。
今週は弱含みも買い戻しに期待。利上げ幅とペースには要警戒
米雇用統計は良好、12月利上げは確実に
12月4日(金)に「米・雇用統計」が発表されました。結果は良好で、アメリカの12月利上げは確実になったと見てよいでしょう。
ただ、FOMCが開催されるのは12月15日~16日で、まだ先です。そのため、来週の為替相場は、いったん「調整」となる可能性が高いと思われます。
「調整」となっても、それほど大きく下げることはなく、最大でも121.50円程度までの下落にとどまるだろう、と予想しています。
そして12月14日(月)からの週では、ふたたび徐々に買いが優勢となり、12月15日~16日にかけて、米ドル/円が今年の最高値の水準に「並ぶ」レベルまで上昇するのではないか、と予想しています。
その後の米ドル/円は「材料出尽くし」で、再び調整となる可能性が高いと思われます。
日本株も「調整」か
一方、先週末に下落した日本株ですが、やはり今週は、やや調整気味の動きになるのではないかと予想しています。アメリカの利上げが確実ということで、米株が下げやすくなりますし、来週は米ドル/円も、やや円高方向に振れる可能性があるからです。
とは言え、こちらもそれほど大きく下げることはないでしょう。日経平均で19,000円程度がサポートになる可能性が高そうです。
また、日本株についても、12月14日(月)からの週では徐々に買い戻しが優勢となり、こちらは12月25日頃まで、買いが優勢の動きが続く可能性が高いと思います。
ただ、利上げ後の米株や、米ドル/円が大きく下げるようですと、上昇の勢いは限定的となり、12月15日~16日頃に今年のピークを打ってしまうかもしれません。
来年の相場はどうなる?注意すべき「最悪」の組み合わせ
来年の相場がどうなるかについては、このあと12月の「アメリカの利上げ」が行われてみないとわかりません。
通常、アメリカの利上げは「0.25%」ずつ行われますが、僕は、もしかしたら今回、利上げ幅が「0.125%」にとどまるかもしれない、と思っています。
そうなると「期待外れ」ということで、米ドル/円が120円付近まで下落する可能性があります。もし、そうなれば当然、日経平均も19,000円を割り込む下落となるでしょう。
アメリカの利上げ幅と同時に、今後の「利上げペース」も重要です。「3ヶ月ごとに0.25%上げる」といった、強気のオペレーションになるか、はたまた「次はいつかわからない」といった不透明な状況になるか。
最悪なのは、12月の利上げが「0.125%」にとどまり、しかも「今後の利上げについては指標次第」といった弱い結果になることです。こうなると、年末から年初にかけて、大きな調整が起こる可能性があります。
さて、FOMCの結果はどうなるか?今年の相場のクライマックスである「12月のFOMC」の結果を注視しましょう。
『長谷川雅一のハッピーライフマガジン』2015/12/5号より
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