AmazonやGoogleはさらに先を見ている
もっとも、次の時代はグローバル企業のコンテンツの囲い込みが主流となる。
AmazonやGoogleの動きを見ていればわかるが、結局、コンテンツの利用というのは相乗効果があるので、どんどん1つのところに集約していくのだ。AmazonやGoogleは明らかにそれを狙っている。
Amazonはこれから衛星を打ち上げて通信インフラを整える準備をはじめた。Googleはゲームのストリーミングサービスを開始しようとしている。
これらの動きはコンテンツの囲い込みで説明できる。要は「ゆりかごから墓場まで」という、イギリスが第2次大戦後に福祉国家として充実させたことを、一企業でやろうとしている。
もちろん福祉ではなくビジネスだが。すでにAmazonやGoogleは小国規模の力は普通に持っているので、この先、ほとんどコンテンツがこの2つに集約されていくのではないだろうか。
消費者はサービスが充実していて、安いほうに移っていく。こうなってくると普通の企業では太刀打ち出来ない。
スマホ製造だけではサムスン電子は生き残れない
少し脱線したが、これからのグローバル企業はコンテンツの囲い込みをしていくので、結局、スマホといった製品で儲けを出すより、持続可能なサービスで利益を得るようになっていく。
だから、サムスン電子もおそらくそっちを目指すのではないかと考える。というよりも、目指さない限りは、中国勢に食われるだけとも言えるだろう。
今はコンテンツの価値が上昇している。日本のアニメや漫画、ゲームなどは特にそうだ。
さて、サムスン電子の決算に関連して、もう1つ気になることがある。上でも触れたAmazonとの問題だ。最後はこれを見ていこう。