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リクシル「530億円赤字」の原因はセブンイレブンと同じ?プロ経営者が奪う企業の未来=児島康孝

セブンイレブンの社長退任騒動と同じ

この問題をみていますと、セブンイレブンの鈴木氏の退任騒動と、似たような印象を受けます。

「プロ経営者」瀬戸氏側には、株主の海外ファンドなどがついています。セブンイレブンのときも「プロ経営者」を存続させろという声が強まり、鈴木氏の退任となりました。

しかし、その後、セブンイレブンはどうでしょう? 明らかにファミリーマートの方が、創意工夫や勢いがありますね。

鈴木氏の「新しいものが出てこない」という社長への厳しい見解は、やはり正しかったのではないでしょうか。

プロ経営者の目線は任期中だけ?

同じように、LIXILグループも「プロ経営者」が率いると、しばらくの間は良くても、企業の競争力の面で問題が生じる可能性があります。

「プロ経営者」は、長期の競争力アップやダントツを目指すという姿勢ではなく、この先の2~3年ぐらい数字が良いということを求められるからです。

しかし、それではライバル社との長期の競争に勝つことはできません

もっと、「天才的な才能」が必要なのです。

欧米企業の標準経営が優れていると言っても、同じことを日本企業がやったとしても、せいぜい同じレベルまでです。それより上がありません。

そういう意味では、「高い買い物」であっても、イタリア企業を傘下に入れ、欧州のデザイン力という破格の可能性を手に入れた潮田氏の方が、欧米にも勝てるLIXILをつくりあげる可能性は高かったでしょう。

Next: 日本のトイレは世界最先端、リクシル買収に動く海外企業が現れる?

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