「次世代有機EL」に社運を賭ける
そんな中、私が注目しているのが「次世代有機EL」である。
スマホと次世代有機ELは、サムスン電子が数年前から成長を遂げてきた分野だ。
日本の輸出管理の見直しで、高純度のフッ化水素が入手しにくくなったサムスン電子にとって、次世代半導体分野で競うのは正直厳しい。
そこで、サムスン電子は10月10日にテレビ向けの次世代パネルの量産に13兆1000億ウォン(約1兆2,000億円)投資すると発表した。
これは先ほどの第3四半期のほぼ2.1倍である。サムスン電子はまだまだ投資に回せる予算はあるようで、次世代有機ELに次の成長を託すといったところだ。
「品薄戦略」で新型スマホは売れるのか?
高付加価値化に目を付けるのは日本企業や米企業と同じであるし、実際、サムスン電子の折りたたみ高額スマホ「Galaxy Fold(ギャラクシー フォールド)」も発売されて、今のところは回収などそういう事態にはなっていない。
日本でもauが独占して販売するとのことで、値段は24万円(税込)で、10月25日に発売されている。ガジェット好きとして興味があるが、売れる要素はあまりなさそうだ。
しかも、品薄戦略もどこまで通用するか。
グローバル市場でも,月1万台しか生産していないとか、そんなはずはない。
ただの品薄にしてわざと売り切れさせてプレミア感を出そうとしているだけだ。どうなるかはわからないが、これが100万台売れるとかはまずない。10万台ですらいつ到達できるか。
因みに主力の「Galaxy S10」は欧州で好評らしく、100万台以上の販売があったようだ。
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