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「メルカリ」赤字141億も売上高は過去最高。マスクの転売スルーは利益のためか

フリマアプリ大手の「メルカリ」が発表した令和元年12月中間連結決算は、最終損益が141億円の赤字となったことを、讀賣新聞産経新聞毎日新聞などが伝えた。前年同期は44億円の赤字だったが、大きく赤字額が膨らんだことになる。

産経新聞によると、同社が成長分野と位置付けるスマートフォン決済サービス「メルペイ」の利用者獲得に向けたキャンペーンや加盟店開拓の費用と、米国向けのサービス拡大に伴う投資額が赤字を増幅させた。

景気動向4ヶ月連続悪化で「令和大恐慌」目前か。暖冬、肺炎が経済打撃も政権に策なしでも伝えた通り、記録的暖冬の影響で衣料品取引額が弱まったようだが、売上高は前年同期比38.7%の329億円で過去最高を更新。国内のアプリ利用者は増加している。

この報道を受けて、Twitterでは「赤字141億円」がトレンド入り。メルカリの大幅赤字を「他社より高い10%の手数料をとっているのに赤字?」「そのうち手数料上がりそうだな」「キャンペーンが減りそう…」という声や、「本業は儲かっているのだから問題ない」「メルペイなどへの投資の結果。巻き返すだろう」という声などが上がっている。

また多く見られるのが、「転売ヤー」の取り締まりを強化しない同社への批判の声だ。新型肺炎がもたらしたマスク需要。関連銘柄の株価高騰に、4倍の値をつける「転売ヤー」もでも伝えた通り、新型肺炎の拡大に伴うマスク不足により「メルカリ」を使った高額転売が横行しているが、同社は「社会通念上適切な範囲での出品・購入にご協力をお願いします」と利用者に呼びかけるに留めている。

「お客様のお取引の状況によっては、事務局から入手経路を確認させていただく場合や、商品の削除・利用制限を行わせていただく場合もございます」との記載もあるが、チェックが追いついていないのか、未だ定価の10倍程度の価格で出品されているマスクもある(※編集部調べ)。

Twitterでは、同社を「転売ヤーの巣窟」だとする意見も多く上がっている。品薄になっているマスクのほか、最近話題になった浜松銘菓の「うなぎパイ」、各種チケットなどの高額転売が相次いでいるからだ。

こうした転売の販売価格の10%がメルカリの利益になっているため、「転売ヤーはむしろありがたい存在なのでは?」「規制をあえて強化していないのでは?」「自社利益のために放置しているのだろう」という見方も多い。

メルカリ広報はハフポストの取材に対し、マスクを出品禁止にしていない理由を「多様な利用者がいる中において、なにをもって『適切な量』とするのか、アカウントの情報だけでは判断しかねるという点があるため」と回答している。また小泉文明会長が記者会見で「品薄になっている社会情勢を鑑みて、多数出品など適切な利用の範囲を超えていると判断したものについては、商品の削除や注意喚起をしていく」と述べたことを毎日新聞が伝えている。

141億円もの赤字を計上したことで明らかになった、メルカリの企業モラルを問う声の数々。事実、社会通念上不適切な出品が横行しているサービスに対し、どのように対処していくのか、利用者は目を光らせている。

Next: むしろ転売推進?メルカリの運営姿勢に対するネットの声

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