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公立で30万円超も!「修学旅行は赤字補填のオイシイ仕事」と旅行会社、カモにされる親たち

子育て世帯が、旅行会社の“食い物”にされているのだろうか。
大分県の県立高校の修学旅行が、ほとんど「1社独占」状態であったことをAERA 2020年2月24日号が報じた。兵庫県尼崎市の多くの公立小学校でも2013年から15年までの3年間、複数社の見積もりを取らずに旅行会社と随意契約を交わしていたことが分かっている。

AERAdot.が記事の一部を抜粋し、「修学旅行は儲かる。格安ツターで出した赤字を黒字にしてくれる大事な仕事」という旅行会社元社員の話を紹介しているが、公立校の高校生が修学旅行で海外に行った場合、1人あたりの費用は公立校で14万3872円、私立校になると25万4414円にも及ぶという(2017年度)。

AERAは昨年11月にもAERA 2019年12月2日号 で「修学旅行が高すぎる…30万円超もザラ、葛藤する親と子」というタイトルで、高額化する修学旅行の実態を報じ、経済的な事情で参加できないケースが少なくないことを伝えている。公立でアメリカ38万7千円、オーストラリア31万4090円、私立でハワイ120万円、イギリスやイタリアで69万8千円という驚くべき事例もあったようだ。

同誌はこのような事態になった要因として、「学校ごとに業者の縄張りが決まっているケースが多く、特に私立でその傾向が顕著だ」、「学校側にアリバイとして見積もりを求められても、食い込んでいない学校ではそれほど力が入るわけではない」という元旅行会社社員らの話を伝えている。

尼崎市の小学校42校のうち、38校が3年間を通じて業者を変えずに随意契約を結んでいたことを考えると、“然もありなん”である。

旅行会社からは「全てオーダーメイドの旅行であるため高くなる」という声もあるようだが、競争原理が働かなければ、旅行会社はどんどん価格を釣り上げる一方だろう。この内容で、この価格は妥当なのか、この金額でなければダメなのか、もう少し安く抑える方法はないのかと、意見している学校関係者はどれほどいるのだろうか。

ネットでは「学校で必要なものの多くが利権の温床になっているのではないか」「教師が手数を減らすために前例踏襲している結果だ」とする見方もある。また一方では、「生徒数の少ない地方では、儲からないからと見積もりすら出してくれない」「そもそも旅行会社の数が少ない」という声も上がっている。

生徒数が多く、意見する教師が少ないほど旅行会社にとって“オイシイ”修学旅行ビジネス。その決定プロセスや金額の妥当性など、保護者側が目を光らせなければならないということか。

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※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。
source: AERAdot.AERA 2020年2月24日号AERA 2019年12月2日号
image by: Andy Shih / Shutterstock.com

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