久しぶりに大手企業から大幅増益のニュースが飛び込んできた。
(政府は一向に認める気配はないが)消費増税と安倍政権の失政のあおりを受け、日本の大手企業が軒並み赤字となっている。
【関連記事】
海外メディアが日本の消費増税を酷評、「タイミング最悪」と安倍政権の失政を猛烈批判
電通、ソフトバンクにも赤字報道。増幅する令和大恐慌の足音に「安倍首相こそ嘘つき」だ
そんな中、大幅増益を成したのは、“斜陽産業”と呼ばれて久しい出版業界の最大手「講談社」だ。
共同通信、日本経済新聞、新文化によると、講談社が20日に発表した2019年11月期の決算は、前期比152.9%増の約72億3千万で、売上高は13%増の1358億円。「進撃の巨人」や「五等分の花嫁」などの人気漫画を中心とした電子書籍等のデジタル関連収入、国内外での版権収入が増えたという。
一方、紙の雑誌や書籍などの売上高は3.9%減の643億円だったが、野間省伸社長は「21世紀に入って最高の数字を出せた。紙の製品の売上高と、電子書籍や版権による事業収入の構成比が近づいている。構造改革が実を結びつつある」と述べており、2020年11月期にも紙の出版物の売上高を、電子書籍を中心とする事業収入が上回るとの見通しを明らかにしている。
この決算を受け、講談社が社員のほか、関係者全てに社食を無料で提供したことをライター、漫画家、スタイリストなどが投稿している。
講談社、決算がとてもよかったらしく本日社食無料、社員だけじゃなくて協力会社とかフリーの人も含めてみんな無料、鰻丼もミスドのドーナツも無料と大盤振舞らしい。
パーティするよりこういうのみんな喜べていい気がする。— じんじん的ななにか (@zin_zin) February 20, 2020
講談社の食堂が誰でも無料ということで撮影終わりにいただいてきました。
久しぶりにミスドのドーナッツも食べました。
お腹いっぱい。
あとは帰って洗濯しながらお酒を飲むだけ。。← pic.twitter.com/kYMETMia4t— MCZKSH@시호 (@taemish) February 20, 2020
タダだったから気兼ねなく食べれた。ありがとう講談社
— ちゃんたにマヨ (@chatan_h) February 20, 2020
池袋経済新聞によると、3月19日には出版業以外のパートナー企業6社と連携し、漫画・小説・児童書・実用書・グラビア・ファッションなどを「ライブ」という形に変換し、さまざまなライブコンテンツを提供する「Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)」を池袋にオープンさせる予定の講談社。
既存のビジネスに固執せず、社員やスタッフを叱咤激励ながら、時代に合わせて新しいビジネスに先取的に取り組む同社が、今後の出版界を牽引してくのだろう。
Twitterの反応
「21世紀に入って最高の数字(利益)」
って表現いいですね。デジタルとかライツが凄く伸びてる様子。ライツは利益率が高いけど、成果が出るまですごーーーく大変。ここで利益が出たら、紙の販売の広告費やシステムの改修費とかにもなるからきっといいこと
新文化 – 講談社決算https://t.co/zB5fqJTwkc— ひでじ@福岡 (@hideji_NTG) February 20, 2020
本日の講談社決算、ハイライトはなんといっても野間社長が、今期にデジタル含めた事業収入が紙の売上を上回るだろうと発言したこと。今春に池袋にオープンするLIVEエンタメビルについても「新しい挑戦でなく必然」とも。紙の出版物を出すことだけが出版社の事業ではなくなったことは明白。
— 成相裕幸 (@ainari1984) February 20, 2020
講談社の決算続き。いままで「雑誌」と「書籍」と分けていたものを「製品」というカテゴリに統合。昨年ほどではないが前年比減。一方2017年度決算では「電子や版権ビジネスなど「事業収入」の占有率が売上高の30%を超えて第2の柱になりつつある」としていたのがわずか2年で、45%を超える勢い。
— 三崎尚人 (@nmisaki) February 20, 2020
※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。
source:共同通信、日本経済新聞、新文化、池袋経済新聞
image by: Lewis Tse Pui Lung / Shutterstock.com