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コロナ不況で日本人の大半が貧困層へ。生活をダウングレードしないと生きられない=鈴木傾城

今から生活をダウングレードするしかない

景気が悪化すれば必ず「社会の弱い層」から切り捨てられていくが、新型コロナウイルスで起きている社会の不安定化も同じ結果をもたらす。

すでに観光業界ではバスツアーが激減して、非正規雇用のバス添乗員の収入がゼロになっている。これが全業種に広がっていくことになる。

大阪だけでも、2月14日の時点で「休業や雇い止めに関する相談が約300件寄せられている」とも報道されているが、状況はこの時よりも悪化している。

休業や雇い止めで収入にダメージを受けているアンダークラス(貧困層)は、消費税引き上げと新型コロナウイルスの問題で今年は強烈なまでに大打撃を受ける。そうであれば、もはや猶予はない。

今から生活をダウングレードするしかない。

「戦略的にダウングレードを選択する」ことの重要さ

「世の中が節約モードになったらよけいに景気が悪化する。だから、社会を活性化させるためにカネはどんどん使った方が良い」と主張する経営学者は多い。これは「合成の誤謬」という現象を説明しているものであり、理論としては間違ったことは言っていない。

しかし、アンダークラスはこれを鵜呑みにしてはいけない。経営学者はみんな中流か上流以上の収入や資産を持っている。だから、持っている人間の論理で考えている。

アンダークラスは、もともと収入が少ない上に貯金もほとんどない。偉い経営学者にそそのかされてカネを使ったら自分が破滅することになる。アンダークラスは、景気を読み間違えると途端に破滅に向かっていく。

景気が悪いのであれば、節約やダウングレードをするのがアンダークラスの基本的な自衛なのである。生き残るために、積極的に生活の質をもっと落とす。戦略的にダウングレードする。ダウングレードすることを躊躇しない。それが重要なのだ。

1. 物を減らす。
2. 物は買わない。
3. 安いものを選ぶ。
4. 電気代を節約する。
5. いい人にならない。
6. つきあいを減らす。
7. 嗜好品はやめる。
8. 行動範囲を狭める。

躊躇なくこれくらいのことができなければならない。

「生活の質を落とす」「ダウングレードする」というのは、心理的に堪えるものがあるかもしれない。しかし、追い詰められる前にやるのではなく、まだ余裕のある時にやっていれば、心理的な衝撃が吸収される。

「戦略的にダウングレードを選択した」という意識があるからである。

Next: 日本政府は消費税引き上げで内需を縮小させ、新型コロナウイルスでも――

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