軽微なコロナに過剰政策?
話を戻しますと、米スタンフォード大学がおこなった研究では、アメリカの場合ですが、新型コロナウイルスで亡くなったほとんどが、特別養護老人ホームを含む高齢者介護施設の人たちであることがわかっています。高齢者であっても、基礎疾患のない人はほとんど死亡していないのが現実です。
もっとも、どこの国でも今は、完全に基礎疾患を持っていない高齢者のほうが少ないような状況ではありますけれど。
いずれにしましても、非常に感染しやすいけれど、季節性インフルエンザなどとは比較にならないほど軽微である新型コロナウイルスに対して、日本を含む世界中が強制的な行動制限対策を取り、その代償が今では、「プライスレス」となっているのが現実です。
文字通り、数値として現すことさえできない被害が出ているのです。
経済を示すグラフは目を覆うばかりの惨状であり、以下はアメリカのものですが、たった2ヶ月でこれが起きています。
10日くらい前に、アメリカの中央銀行にあたる FRB のパウエル議長が、
と述べたことが報じられていましたが、そうなるようなことをしてしまったのだから、それは当たり前だろと。
ロックダウンはほとんど意味がなかった
さまざまな国が、2ヶ月あるいはそれ以上の期間のロックダウンをおこなってきたわけですが、
「感染拡大抑止にほとんど意味がなかった」
ことが、最近の多くのデータで示されています。
たとえば、アメリカのバージニア州は、5月9日にロックダウンを解除しましたが、またも「劇的に感染者が増加している」のです。バージニア州は「ロックダウン中もほとんど感染者が減らなかった」のにも関わらず、もはや打つ手がなくなって経済を再開しましたけれど、5月25日には「過去最大の患者数の増加」を示しました。
バージニア州は、ロックダウン中もじわじわと感染者が増え続け、しかし、経済のダメージに耐えきれなくなって、知事がロックダウンを解除してからも、さらに感染者が増え続けている。
いったい2ヶ月間近くに及ぶ強制的なロックダウンとはなんだったのか?という、形而上的なグラフとなっています。