売る必要のない素晴らしい企業を安値で買う
もっとも、ソロスのような一点集中、相場の動きに賭ける投機は相当なリスクを伴い、常に市場を見ていないと大変なことになりますから、一般の投資家が行うのは現実的ではありません。
だからこそ、私は安心して保有するだけというバフェットのやり方を皆さんにも勧めています。
バフェットの考え方をもう一歩進めて考えてみると、前項の図では価値までしか上がらないことになりますが、その企業が素晴らしく見える企業であるほど、「再帰性」によって価値を大きく上回って上昇する可能性があります。
だとするならば、私たちがすべきことは、将来誰からも欲しがられるような素晴らしい企業が、市場の心理によって下がりすぎた時にしたたかに買い付けることです。
「価値」まで上昇するなら上昇率はたかが知れますが、そこからバブルが発生し、良いタイミングで売ることができたなら、リターンは莫大なものになります。
この「価値以上の上昇」を得るために、一度買った優良企業はできる限り手放さないことで投資リターンを上昇させられるのです。
このような思考回路だと、買うタイミングは優良企業が下がる少数の機会に限られますし、またそれが優良企業である限り、ほとんど売る必要がないことがわかるでしょう。私が志向しているのはこのようなやり方です。
以下の動画で、世界的な優良企業としてもてはやされるGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)を解説しました。
このような優良銘柄に目をつけておき、市場が過度に悲観的になった時こそ絶好の買い時であるということができるのです。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2020年6月28日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。