コンビニに襲いかかる強敵たち
また、内部の動きだけではありません。
元々コンビニというと、スーパーから需要を奪ってきた側面がありますが、最近より業績を大きく伸ばし、店舗を増やしているのがドラッグストアです。
ドラッグストアは利益率の高い薬を売ることによって、その他の商品をコンビニ等と比べて同じ物を安く売ることができます。
これらのドラッグストアの店舗が増えてくるということですから、同じ距離にコンビニとドラッグストアがあったら、やはり値段を考えたらドラッグストアに行きたくなるのではないかと思います。
ここがコンビニの強敵として現れているわけです。
コンビニは家から歩いて行けて便利ですが、今ではインターネットショッピングを使ってしまえばもはや出て行く必要すらないので、ここもより強敵として立ちはだかっています。
さらに新型コロナウイルスで新しい生活様式に変わるということになりますと、ますます人々は家から出なくなるのではと思います。
これまでコンビニ等を使っていたある程度お年を召した方であっても、インターネットショッピングに慣れてしまえば、いよいよ需要が食われてしまいかねない状況です。
伊藤忠が難しい状況にあるコンビニをうまく立て直せたらいいのですが、ここ最近の動きを見ていると決してそうではないのではないかと思われる側面があります。
ファミリーマート社員は会社を見限っている?
ダイヤモンドオンラインに出ていた記事ですが、『ファミリーマートの早期退職に応募殺到、リストラ資料が明かす大混乱の裏側』とあります。
2016年にファミリーマートとサークルKサンクスが経営統合しましたが、経営統合するということは当然、あふれる人が出てきます。そのあふれた人には早期退職に応募してもらって、人を減らそうと考えました。
普通なら早期退職というのはあまりしたくないと思うのですけれども、800人の枠を用意したら倍近い1,500人もの応募があったということです。
それほど辞めたがっている社員が多いということになりますし、ある見方をすれば伊藤忠のこういった動き、例えば経営統合だとか、あるいはその他の動きに対して元々のファミリーマートの社員が反発しているような状況が見て取れます。
また親会社である大手商社伊藤忠商事に会社が支配されていることへの嫌悪感が広がっているということも書かれています。
具体的には、「伊藤忠関連会社のコーヒー豆を使用」ということがあります。
伊藤忠は商社で、元々は物を仕入れてきてそれをどこかに流すのが仕事なので、その流れでコーヒーの豆を子会社のファミリーマートに流してしまうという動きが見られたと言われています。
元々いた社員からすれば親会社に押し付けられて売らされているという見方もできるので、それ故に反発が広がっているということです。
あるいはプロパー社員、元々ファミリーマートに入社して副社長になっていた人がいましたが、一方では社長など他の役員の多くは伊藤忠から送られてきたり、伊藤忠の関連の人だったりするわけです。
沢田社長も元々伊藤忠で、一度は外部に出ましたが新卒入社は伊藤忠なので、やはり伊藤忠側ということになります。
副社長は店舗の改善といったいわゆる現場職の方に、実質的に降格されてしまったというような動きが見て取れました。
これは元々いた社員にとっては大きな反発を生みます。