fbpx

伊藤忠、ファミマ完全子会社化で商社首位に王手? 次の狙いはドン・キホーテか=栫井駿介

総合商社の覇権が見えてくる

この300億円という数字が実は非常に重要で、この商社の利益のグラフを見てください。

200720itochu_2

商社というと「1位:三菱商事」というところは変わらないのですが、伊藤忠はここのところ非常に大きく業績を伸ばしていて、ファミリーマートに代表されるような、石油や石炭以外の非資源分野で業績を伸ばしています。

その結果、2位だった三井物産を抜かして。今や伊藤忠が2位になっています。

そして、この三菱商事と伊藤忠商事の純利益の差が、今およそ300億円です。

従って、ファミリーマートを完全子会社にすることによる純利益のかさ上げによって三菱商事に利益で追い付くことができ、実質5大商社のトップに立つという野望が達成できるわけです。

一度は1位になったこともありますが、この時は資源価格の下落によって三井物産や三菱商事が大きな減損を出した時です。これをノーカウントとしたとして、いよいよ実質的にトップに立つということができるわけです。

コンビニに未来はあるか

ただ、このような動きを見ていて少し違和感を感じる人もいると思います。

普通の会社ですと事業を成長させて大きくなるというのが普通ですが、商社はこのように子会社の出資比率を上げ下げすることによって、利益をコントロールできるという部分があるのです。

経営的には伊藤忠がファミリーマートを持っているというのは何も変わりませんが、資本操作をすることによって利益を上乗せできるわけです。

最近の伊藤忠の動きはどうしてもこのような側面があって、特に5大商社の中でも顕著です。

私としてはこのような動きが一体どこまで続くのかなと、正直疑問が残るところです。

買収した後に業績を伸ばせないとやがてジリ損になってしまうので、成長も止まってしまうことになります。

まして、ここから業績を落として子会社が利益を減らしたり、赤字になったりするようなことがあれば、今度は連結としての利益も減少してしまうことになります。

では、買収したコンビニはどうなるのか考えてみたいと思うのですが、コンビニの店舗数はこれまで統計が始まった2005年のおよそ4万店から増加を続けてきましたが、2019年に初めて減少に転じてしまいました。

それ程コンビニ業界は頭打ちとなっている状況ですし、今これだけ増えたことによって、問題もかなり生じています。その例が、一時期話題になった「24時間営業の廃止」です。

【関連】セブンイレブン、業績好調なのに大量閉店の闇~月収26万円で疲弊するオーナーたち=栫井駿介

これは突き詰めて考えると、フランチャイズシステムによって各店舗のフランチャイズのオーナーを苦しめることで本部が儲かっていたのではないかという、今となってはその反発とも言える動きが起きていたりします。

Next: 元々コンビニというと、スーパーから需要を奪ってきた側面がありますが――

1 2 3 4 5

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらTwitterでMONEY VOICEをフォロー