今週の「ポジショントーク」~金と資源国通貨を買いました
週末に大荒れとなった日本株ですが、方向性は想定通りでした。ただし、下げは米雇用統計後になると考えていましたので、一日早かったですね。また下げ幅も予想をはるかに上回りました。このような、短時間での下げの動きになると、常にマーケットを見ることができないと、対応するのは難しいかもしれませんね。
もともと、今年は「円高・株安の年」とみていました。これまでも、いろんなところで書いたり話したりしていましたので、ご存知の方も多いでしょう。セミナーでも昨年の夏以降、毎回のようにこの見通しとその理由を言い続けてきました。個人的には持ち株はゼロで、株価が下がっても全く問題ありません。むしろ、買い場を探しているくらいです。
しかし、その買い場はまだ相当先とみています。つまり、これから本格的な下げが来ると考えています。押し目買いなど、そんな甘い下げでは済まないと考えています。その根拠は、円高とそれに起因する企業業績の下方修正です。日経平均株価は1万円割れもあり得ると考えています。そう考えると、16000円台はまだまだ買える水準ではないですね。
そんなこともあり、今週は金などの貴金属と豪ドルなどの資源国通貨を買いました。対ドルでこれらの資源国通貨が上昇しており、いまは資源国通貨が面白いと考えています。
米国サイドが再びドル安志向を鮮明にしています。ドルは上がらないでしょう。そうなると、豪ドル、ニュージーランド(NZ)ドル、南アランドなどには買い安心感が強まります。しかし、ポンドは売っています。上値が伸びきれないのと、英国のEU離脱問題への懸念が根強いと考えているからです。
ただし、同じ欧州通貨でもユーロは堅調に推移するでしょう。ドル安とポンドの資金の逃避先として選好されるかもしれません。またスイスフランにも注目しています。また円も再び上昇しそうです。今週は少し円のロングポジションを積み増そうと考えています。
米国はドルの水準をどうしたいのかを考えると、ドルの方向性がわかります。その上で、他通貨の方針を検討すると、トレード戦略も立てやすくなります。まさにヘッジファンドが得意とする戦略構築のやり方ですね。
市場の関心が高い原油はどうしているかというと、WTI原油が40ドルを超えるまでは買わないほうが良いと考えています。歴史的に重要な水準が40ドルであり、これを超えない限り、WTI原油は上昇基調への復帰はないと考えています。いまは無理をせず、40ドルを回復するまでは売り方針で行きたいと考えています。ちなみに、WTIは下落を見込んですでにショートしており、利が乗り始めています。
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