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鉄板クレジットカードも紙くずに?コロナ時代のカード選び4つの新基準=岩田昭男

新基準で高得点「Visa LINE Payカード」の場合

モノ雑誌などで、カードを特集する企画がよくある。最近「旬」になっているのが、スマホ決済をうまく組み合わせたクレジットカード選びだ。

その中でナンバーワンに押されているのが、「LINE Pay」と「Visa LINE Payカード」の組み合わせ。たしかに、この組み合わせなら「非接触」「利便性」などで満点に近い点数をはじき出せる。

とくに「最大3%」という高還元率に編集者たちは飛びついているようで、その多くがベストワンに推している。だが、筆者は手放しでは推薦できないカードだ。その理由を説明していこう。

「Visa LINE Payカード」は元来、「LINE Pay」を使う人のために開発されたクレジットカードで、先進的な特典を多く備えている。

まず、「Visa LINE Payカード」で買い物をすれば、最大3%という高還元率でポイントが貯まる(期間限定:2021年4月30日まで)。年会費は1,375円。初年度無料で、翌年以後は年に1回以上使えばその年も無料になる。

貯めたLINEポイントは、「LINE Pay」に紐付けておけばコンビニなど普段の支払いにも使えるというのが基本的なスペックだ。

しかし、実際のことを言うと、大きなデメリットもある。

それはクレジットカードとしての独立性が強すぎて、「LINE Pay」への奉仕(コラボ展開)が十分にできていないことである。前項の基準で言えば、(2)の「ほか決済ツールとのコラボ」の点数が足りないだろう。

クレジットカードが「LINE Pay」を十分にフォローしていない

例えば、「“LINE Pay”のためのクレジットカード」と言いながら、一方で、このカードの最大の特徴は「Visaタッチ決済ができる」ことを強調している点である。

タッチ決済というので、筆者は最初、「LINE Pay」に「Visa LINE Payカード」を紐付ければ、スマホでタッチ決済ができるようになるものと信じていた。しかし、それは無理な話だと分かった。

タッチ決済は、「Visa LINE Payカード」つまりクレジットカードを使うときだけに機能するサービスであり、「LINE Pay」にもスマホ決済にも無関係なものだったのだ。

タッチ決済も通知機能もクレカ側の機能

さらに、買い物した内容の通知が「LINE」アプリに送られてくるのは、「LINE Pay」で買い物した履歴だけとなっている。

「Visa LINE Payカード」で買い物した履歴は、三井住友カードのサービス「Vpass」でしか確
認できない。あくまで「主」はVisa LINE Payカードの方で、LINEは「従」の関係なのだ。

これにはさすがに多くのユーザーから批判の声が上がったため、現在、「LINE」アプリへの転送を準備しているとのことである。

Next: 不便すぎるLINEポイント。結局「利用者第一」のカードが勝ち残る

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