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もはや安倍政権の「自作自演」だ!永田町発の消費不況3つのポイント=斎藤満

マイナス金利政策の逆効果

そして「マイナス金利」の圧迫です。今の安倍政権を支える経済チームは、欧米の消費パターンをそのまま日本に適用しようとする傾向がみられますが、結果として日本の事情にそぐわず、逆効果になっていることが多々あります。

例えば、インフレ懸念を強めれば消費が前倒しで促進されるとか、預金金利が低下すれば貯蓄より消費が選好されると考えます。

しかし、これは余裕のある「富裕層」の発想で、主要国の中でも「貧困率」が最も高く、年金生活の高齢者世帯が多い日本では逆になります。

つまり、将来インフレになると思えば、それに備えてますます貯蓄を増やしておかねばならず、預金金利が下がれば、金利収入が減る分、今まで以上に貯蓄しなければならないと感じ、貯蓄が増えて消費が減ります。

「アベノミクス」の発想を根本的に変えられるか

1月末に日銀がマイナス金利を打ち出したあと、2月の「消費者態度指数」は、資産の判断を含めてマインドが急速に悪化しています。これが消費を抑制した面が否めません。

マイナス金利は、それだけ景気が悪いのかという漠然とした不安だけでなく、老後に備えて蓄えた貯蓄が増えない、ないしはマイナス金利でいずれ減少するとの不安を惹起した面もあります。

将来の不安をあおるだけあおって、住民税を払えない低所得者層に限り、1回限りの3万円給付をしても、安心して消費には回せません。

インフレを2%に引き上げ、その実現のためにマイナス金利を導入する「アベノミクス」そのものが消費を圧迫するもとになっています。

せめて家計が圧迫された分を、最高益を計上する企業が賃金、ボーナスを増やすか設備投資を拡大すれば、消費の落ち込みをカバーできるのでしょうが、企業は安倍政権になってからの3年で81兆円以上も「内部留保」という貯蓄を積み上げ、自社株買いに回しています。

この「アベノミクス」の発想を根本的に変えない限り、消費、輸出の主軸打者がスランプから脱却できず、チーム日本は最下位に沈みかねません。

阪神は監督を変えてからチームに活気が戻ってきました。安倍監督のチーム日本は、夏の選挙が試金石になります。

【関連】「パナマ文書」が政局の火種に 7月参院選を前に国民世論はどう動く=斎藤満

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マンさんの経済あらかると』(2016年4月13日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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金融・為替市場で40年近いエコノミスト経歴を持つ著者が、日々経済問題と取り組んでいる方々のために、ホットな話題を「あらかると」の形でとりあげます。新聞やTVが取り上げない裏話にもご期待ください。

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