Q9:その企業の製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか
値上げも実施しています。人件費や光熱水費が上昇している中では、当然と言っていいでしょう。日本がデフレの中、価格を維持し、売上を伸ばし続けているので、インフレ率を上回っていると言えるでしょう。
Q10:その企業の株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか
PER:15.39倍
日経新聞から引っ張ってきた2015年度の利益予想を基にしたPERです。高くはないと言えそうですね。
また、貸借取引で注意喚起とされています。どうやら、1993~2006年に利益がなかったように見せかける不適切会計があったようです。これについては、今後も揉める可能性があり、下落余地はありますね。ちょっと待ってもいいと思います。
Q11:株式の利回りと利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
以下は計算です。
【1.予想成長率を求める】
まずは株主資本の予想成長率を求めましょう。
(必要な値)
10年平均ROE:12.7%
配当性向:50%
(式)
株主資本の予想成長率=10年平均ROE(1-配当性向)
(答え)
株主資本の予想成長率:6.4%
【2.予想BPSを求める】
さらに、今求めた、株主資本の予想成長率を使って、10年後の予想BPSも求めます。
(必要な値)
直近のBPS:2,174.84
株主資本の予想成長率:6.4%
(式)
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
(答え)
10年後の予想BPS:63996.6円 ¥4,032.9
【3.予想EPSを求める】
この10年後の予想BPSに、平均ROEをかけます。すると、10年後の予想EPSが得られます。
(必要な値)
10年後の予想BPS:¥4,032.9
10年平均ROE:12.7%
(式)
10年後の予想EPS=10年後の予想BPS×10年平均ROE
(答え)
10年後の予想EPS:¥513.79
【4.10年後予想株価を求める】
さて、予想EPSを求めたら、これに10年平均PERを掛ければ、10年後の株価を求めることができます。
(必要な値)
10年平均PER:12.6
10年後の予想EPS:¥513.79
(式)
10年後予想株価=10年平均PER×10年後予想EPS
(答え)
10年後予想株価:¥6,456.67
【5.年間期待収益率を求める】
10年後の予想株価を使って、年間にどれくらいのリターンが期待できるのかを計算します。
(必要な値)
10年後の予想株価:¥6,456.67
現在の株価:¥3,435
(式)
年間期待収益率=((10年後の予想株価/現在の株価)^1/10)-1
(答え)
年間期待収益率:6.5%
【結果】
低いですね。しかしこれは、配当性向が高いことが起因しています。現在の株価で見てみると、配当利回りは3.6%となっています。
こんな誰もが知っている会社で、これだけ高い配当性向は、マイナス金利の日本ではほぼないでしょう。これはかなりお買い得と言ってもいいかもしれません。
ただし、不適切会計に関しては私は分かりません。そこらへんのリスクが顕在化してからでも、買うのは遅くないと思います。