教師はデメリットを正確に伝えられるのか?
資産運用は頭を使うもので、しっかりとした勉強と訓練が必要だということを、果たして金融庁は指導してくれるのでしょうかね。
おそらくこのようなことを考えているのはごく少数で、私だけかもしれませんが、前提として、世の中の「資産運用」に関する考え方が正しいのかというところから見直すべきで、そのような認識を高校生に植え付けることが良いのだろうかという疑問を投げかけたくなります。
・長期投資は本当に有効なのか
・分散投資は、どのような局面でも有効なのか
・そもそも老後資金準備に資産運用は絶対に必要なのか
・投資信託を買えば、老後資金は準備できると言えるのか
どうも「公共」といい「家庭科の資産形成」といい、授業から、学校教育から、若者は、「大人の事情」「大人社会の都合」を押し付けられているような気がしてならないのですがね…。
学生や子どもたちに行うマネー教育の意義とは
日本では、子どものころからお金に関することを教えない、いわゆる「マネー教育」「金銭教育」がなされていないので、資産運用に関して消極的であると言われてきています。
確かに、米国では小学校からカリキュラムとして「マネー教育」はあり、日本でもよく言われる「米国人は投資には子どもの頃から馴染んでいる」と言われてはいるようです。
ただマネー教育を、資産運用を行う障壁をなくすために行うものと捉えると、少し方向性が違ってきます。なにも、日本人に資産運用をさせるためにマネー教育がなされるわけではありません。
実際、米国みんなが資産運用をしているわけではなく、貯蓄が大好きな米国人もたくさんいます。
米国においては、確定拠出年金制度(米国では「401k」)が導入されたことで、資産運用に積極的な傾向が見られるようにあっただけで、それまでは米国においても、日本と同様に、貯蓄を好む人の比率は高かったのです。
お金の流れを知ることで、お金が増える仕組みを理解して、その上で投資手法を選択するというプロセスを踏むことが大事だと思います。
老後資金が足りないからとか、銀行に預けていてもお金が増えないからということでの、投資の動機づけは非常に危険です。
だいたい金融詐欺は、人々の「欲」への執着につけ込んでくるものです。しかも「“楽”して儲ける」という「楽”して」を強調しているのは、100%が詐欺です。
そういったことをきちんと教えてほしいものです。