fbpx

ワクチン遅れに海外ドン引き。第4波は菅政権が招いた人災、医療先進国が聞いて呆れる=斎藤満

日本のコロナ禍は人災と言わざるを得ません。海外からも日本の低すぎるワクチン接種率が世界の感染リスクを高めているとの批判が出るようになっています。日本は政治力の欠如で、使えるはずの武器を使えていません。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)

【関連】米国「キャピタルゲイン増税」報道でも下がらぬ日米株価w アメリカ人がアホだから?いま何が起こっているか市場の注目ポイントを解説

※本記事は新型コロナウイルスに関する内容が含まれます。新型コロナウイルス感染症については、厚生労働省などの公的機関が発表する情報をご確認ください。

※有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2021年4月19日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミストとしてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっているかを分析している。

ワクチン対応の違いで明暗

新型コロナの感染症に1年以上脅かされ、自由を奪われた日本。

しかし、国や地域によって、コロナ禍の様相は大きく異なります。政治でこれを克服しているところと、不安を放置したところで、大きな差が出てきました。

感染を徹底的に抑え込んでいる台湾、オーストラリア、ニュージーランドでは、日常に近い生活ができるようになっています。

また国民の半分以上が2回のワクチン接種を終えたイスラエルでは、新規感染者数がかつて1日1万人以上だったのが、今は200人程度に減り、外ではマスクなしの生活が戻りました。

また、やはり国民の半数以上が少なくとも1回のワクチン接種を済ませた英国では、1日の感染者数がピークの6万人超から3,000人以下に減り、海外旅行を計画できる人が増えています。

方法は違えど、これらの国は政治的に感染を抑え込み、あるいはワクチンで早急に集団抗体を獲得して、経済や生活の自由度を取り戻しています。

海外も批判、日本の「ワクチン遅れ」

これに対して、日本は感染防止策が科学的でなく、ただ国民・企業に頼っています。

しかもワクチン接種が遅れたうえに、開始から2か月が経ってもまだ110万回程度しか打てず、医療従事者でさえ、2回の接種済みの人は1割しかいません。

このアフリカ並みのワクチン普及率を見て、海外からも日本のワクチン政策が世界に感染リスクを高めているとの批判が出るようになっています。

日米首脳会談後の共同記者会見では、そんな中での東京五輪開催は無責任との批判も出ました。

ワクチンの有効期間が半年とすると、医療従事者が全部打ち終わらないうちに、最初に接種した人の抗体は消えてしまうことになります。

医療従事者のワクチン接種が進まないこともあって、高齢者や一般国民向けのワクチンが入ってきても、これを接種してくれる人が足りず、接種体制が自治体任せで、国との連携が取れていません。

一般国民はいつ接種できるのか、まったくめどは立たないと言います。

ここまでくると、もはや日本のコロナ禍は人災と言わざるを得なくなります。

Next: 日本のコロナ禍は人災。「日の丸ワクチン」はいつ完成する?

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー