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日本でも食糧危機は起こるか?世界の食料価格急騰に3要因、国民が飢える最悪シナリオ=高島康司

日本の食料安全保障は世界でも高水準

しかし、そうはいっても日本の食糧自給率はあまりに低いので、国際的な食料価格が持続的に急騰するか、または食料生産国が禁輸するような事態にでもなれば、食糧危機が日本を直撃するのではないかという心配もある。

もちろん、そのようなことが将来起こる可能性は否定できないかもしれない。日本の食料安全保障の問題である。

だが意外にも、「国連食糧農業機関(FAO)」が113カ国の食料安全保障状況を調べたデータでは、日本は9位とランクが高い。これは100ポイントを満点とし、食料価格、値ごろ感、食料資源、安全性、品質などの指標で比較したランキングだ。以下のようになっている。

1位)フィンランド:85.3
2位)アイルランド:83.8
3位)オランダ:79.9
4位)オーストリア:79.4
5位)チェコ:78.6
6位)イギリス:78.5
7位)スエーデン:78.1
8位)イスラエル:78.0
9位)日本:77.9
10位)スイス:77.7
11位)アメリカ:77.5
12位)カナダ:77.2

これを見ると、一般のイメージとはかけ離れているので、かなり驚くかもしれない。食料安全保障の全体的な評価では、日本はスイス、アメリカ、カナダよりも高い評価なのだ。

しかし、日本の食料自給率は37%程度と主要国では極端に低いのではないだろうか?それなのに、食料安全保障における日本の評価が高いのはなぜなのだろうか?

潜在的には高い日本の食糧自給率

この資料とそれに関連した記事を読むと、日本の潜在的な食糧自給率の評価はずっと高いことが分かる。どうも現在の日本の低い食糧自給率は、政府の減反政策によって人為的に作られたものと理解されているようだ。政府が減反政策の廃止を決定すると、コメの生産は増大する余地がかなりある。これによる食糧自給率の引き上げが潜在的には可能だという認識だ。

それどころか、日本は食糧輸出国になる潜在的な可能性すらも指摘されている。コメは減反で500万トン程度減産しているので、これを止めると日本の食糧自給率は100%に近づくようだ。

減反を廃止すれば、大量のコメを低価格で輸出できる。さらに収量の高いカリフォルニア並みの品種を採用すると、もっとたくさん輸出ができるようになる。品質面では、日本米は海外でも高い評価を得ているので、価格が下がればもっと売れる。コメだけで1兆円を超える輸出が可能であるとも見られている。

これは一般のイメージとはあまりに異なる。どうも日本の低い食糧自給率というイメージは、農林水産省が喧伝したプロパガンダである可能性がある。60%を越える食糧の供給を外国の食料を依存しているということにすると、農業を管轄する農林水産省が予算を獲得しやすくなる。これを狙ったのが、40%を切る低い食糧自給率というイメージの内容のようだ。

さらにいま日本では、年間600万トンに上る食品ロスが出ている。これは食べられるのに捨てられた食品のことである。これは毎日10トントラック、1,640台分の食品を廃棄していることになる。これを軽減すれば、日本が食糧不足に陥るということは考えられない。

Next: 安心とも言い切れない?日本が食糧危機に陥るシナリオ

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