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日銀はいつまで「利上げしない」と言い張るのか。物価上昇も見ないふり、迫る“ゼロ金利”政策の限界=吉田繁治

インフレ「7%」は第二次石油危機から40年ぶりの高さ

このため、2022年の利上げの回数は、最初3回(0.75%)とされていましたが、5回(1.25%)、7回(1.75%)、8回(2.00%)まで登場しています。

2022年3月の最初の利上げは、0.5%ではないかという観測も増えたのです。

7%のインフレは、第二次石油危機(1979~1980)から40年ぶりの高さです。1980年には、FRBの議長ボルカーは短期金利を15%に上げ、約3年でインフレ退治を行いました。

米国の政策金利の長期変化

リーマン危機(2008年)からの米国金利は、歴史的に見て、FRBのマネー増発により、最低の水準だったことがわかります。

1980年代:15%~8%
1990年代:8%~5%
2000年代:7%~4%
2010年代:2.5%~2%
2020年~:0.25%

※参考:40年の体験に基づく、米国金利上昇事例の回顧 -18回の金利上昇時の株価は14勝4敗【高田レポート】 – 岡三オンライン証券(2021年6月22日配信)

2021年まで、政策金利は0%から0.25%でした。それが40年ぶりに上がっていくのが、2022年3月からです。

インフレと金利

7%のインフレは、金融政策の介入と誘導がないときは、7%の金利と等価です。1年7%分の通貨価値(購買力)の低下を、マネーの側は回復しようとして、貸付金利を7%に上げるからです。

ただし、中央銀行は常に期待インフレ率より低く、金利を誘導します。中央銀行は、負債のある政府、銀行、企業の側に立つマネー政策を実行するからです。借りている側が、貸した側に払うものが金利です。

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