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数字が語る「黒田バズーカは財政ファイナンス」という明白な事実=東条雅彦

日銀が政府から独立しているとは到底言えない状況が明らかに

日銀の国債保有量の推移の2003年、2006年、2007年、2009年の所に機械的に★印をつけてみました。すると、どうでしょうか?まるで政府と申し合わせをしているかのように、日銀は国債保有量が減っています。

<政府 国債残高の推移>

200304 464 +16★
200604 535 0★
200704 538 +3★
200904 550 -7★

<日銀 国債保有量の推移>

200304 81 0★
200604 75 -18★
200704 65 -10★
200904 50 -8★

日銀が政府から独立して独自で判断しているとは到底言えない状況です。

そして、注目すべきはアベノミクスを開始した2013年からの政府の国債残高の推移です。

<政府 国債残高の推移>

年月 兆円 増減
201204 664 +25
201304 720 +56★アベノミクス開始
201404 777 +57
201504 808 +31

<日銀 国債保有量の推移>

年月 兆円 増減
201204 90 +23
201304 143 +53★アベノミクス開始
201404 207 +64
201504 288 +81

政府は2013年から前年よりも50兆円を上回るペースで国債残高(借金の残高)を増やしました。相関性はあると見て、間違いありません。

さらに日銀は2014年10月に年間80兆円のペースで国債を買い切ると宣言しており、その通りに2015年時点では前年よりも80兆円も国債保有量を増やしています。

これは今も継続しているため、2016年も同じぐらいのペースで増えていくでしょう。

テレビやネットのニュースを全てシャットダウンして、政府や日銀からのアナウンスを何も耳にしない状態で、上記の数字だけを見て判断するように言われたら……どうでしょうか?

インフレターゲットではなく、財政ファイナンスだと多くの人が気がつくはずです。

Next: まとめ~日銀は政府の支出と連動して動いている

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