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クールジャパン赤字309億円超、薄給アニメーターを差し置いて誰が税金で潤った?結局は“天下り先”を作っただけで統廃合へ=原彰宏

クールジャパンをめぐって経済産業省と財務省がバトル?

以下は、令和3年度の事業報告です。
https://www.cj-fund.co.jp/files/investment/report_r03_01.pdf

B/S、P/Lも見ることができます。
https://www.cj-fund.co.jp/files/investment/report_r03_02.pdf
https://www.cj-fund.co.jp/files/investment/report_r03_03.pdf

「クールジャパン機構」を所管する経済産業省は、政府の財政投融資を議論する財務省の審議会で抜本的な見直しに向けた取り組みを報告しました。

職員のボーナスの査定に差をつけることや、担当する案件に職員みずからの資金も投資できるようにし、利益が還元される制度を導入することなどで優秀な人材の確保に努め、業績の改善につなげるとしています。

ただ財務省としては、今後の実績次第では「統廃合」を視野に入れなければならないということを強調しているようです。

経済産業省 vs 財務省……相変わらず「縦割り行政」で、経済産業省は「クールジャパン」の“クール”の面から、財務省は「ファンド」の側面から“財政”から、ものを申しているのでしょう。

この省庁間対立構図は興味本位で見るには面白いですが、いったい誰が私たちの税金の使い道に関して責任を取るのかは、はっきりとさせてほしいです。

本当に国がやることは、最後は誰も責任を取らないですからね。

使われた大量の血税、またも検証・決算報告はうやむやに…

私たちの税金を使う予算立ては必死になるのに、使った後の検証、決算報告はずさんなのですから。

財務省が言う「統廃合」って、結局“クール”な日本のコンテンツを世界に輸出することをやめるということなのでしょうか。

それとも今あるたくさんの政府ファンドと一緒にするということでしょうか。

国土交通省や農林水産省所管の官民ファンドでも多額の赤字が計上されていて、経営の在り方が問われる事態となっています。

そもそも国が、民間の経済活動に対して余計なことをするものではない官僚たちにファンド運営ができるのか。

ちなみに、今回のような財務省財政政策審議会で議論されている官民ファンドは、以下の通りです。

・海外需要開拓支援機構(クールジャパン) 経済産業省管轄
2013年設立 累積309億円赤字

・海外交通・歳開発事業支援機構(JOIN) 国土交通省管轄
2014年設立 累積赤字145億円

・海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT) 総務省管轄
2015年設立 累積赤字112億円

・農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE) 農林水産省管轄
2013年設立 累積赤字141億円

いったい国は、国民の税金を使って何をやっているのでしょうね。

Next: ただの「天下り先」づくり?政府は本当に日本のために働いているのか…

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